北朝鮮の弾道ミサイル発射を受け、国連安全保障理事会は15日午後(日本時間16日未明)に非公開の緊急会合を開催した。国連安保理は11日、制裁強化決議を全会一致で採択したばかりだが、これを無視する北朝鮮を「挑発的」と非難し、制裁の「完全履行」を国連加盟国に迫った。ドナルド・トランプ米大統領も「強固な軍事オプション」の存在を明言した。西太平洋を担当海域とする米海軍第7艦隊だけでなく、東太平洋を担当し、空母4隻を保有する米海軍第3艦隊の本格投入を選択するとの見方もある。
「(北朝鮮は)隣国と全世界を完全に侮辱していることを再び示した」「われわれには、平壌(ピョンヤン)の脅威に対抗する『強固な軍事オプション』がある」「米国と同盟国は決して平壌の脅しに屈しない。われわれのオプションは効果的かつ圧倒的だ」
トランプ氏は15日、ワシントン郊外のアンドルーズ空軍基地で演説し、「6回目の核実験」に続き、日本上空を通過する弾道ミサイル発射を強行した北朝鮮をこう非難した。側近が以前、「この地域に対する効果的なオプションはない」としていたのに比べると、かなりの軌道修正だ。
この発言の直前、ハーバート・マクマスター大統領補佐官(国家安全保障問題担当)と、ニッキー・ヘイリー米国連大使も「最優先ではないが、われわれには北朝鮮をストップさせる『軍事オプション』がある。ジェームズ・マティス米国防長官には、さまざまなオプションがあるはずだ」と、ホワイトハウスでブリーフィングした。