主張

ロヒンギャ難民 指導者は批判に耳傾けよ

 ミャンマーでの迫害から隣国バングラデシュに逃れた、イスラム教徒少数民族のロヒンギャ難民が約40万人に達し、ミャンマー政府への批判が強まっている。

 グテレス国連事務総長は、国連総会で各国首脳らが意見表明する「一般討論演説」を前に、この問題を取り上げた。

 北朝鮮の核・ミサイルと並べて国際社会が直面する重要課題と位置づけた。「民族浄化」に相当するとの厳しい認識も示した。

 国連安全保障理事会も緊急会合で、ミャンマー治安当局の「過剰な暴力」の停止を求めた。

 こうした声に対し、ミャンマー政府の実質的な指導者、アウン・サン・スー・チー国家顧問から問題解決へ何ら前向きな発言がないのは、きわめて問題である。

 ミャンマーの民主化運動の先頭に立ち、軍事政権の弾圧をくぐり抜けてきた。そのスー・チー氏なら、真っ先に少数派の人権を守るはずだと思いたいところだ。

 スー・チー氏は国民の融和・和解を訴えてきた。単なる軍との融和や公認された少数民族との和解を指すのなら残念である。

 ミャンマーは人口の約9割を仏教徒が占める。西部ラカイン州のロヒンギャは100万人ほどで、「不法移民」とみなされ、国籍すら与えられていない。

 8月下旬、ロヒンギャの過激派とみられる武装集団が警察施設を襲撃し、治安部隊が掃討作戦に出たことが大量脱出を招いた。

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