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8日に東京・北区の味の素ナショナルトレーニングセンターで行われたレスリング世界選手権(21〜26日、パリ)の女子63キロ級代表決定戦を制し、初代表に決まった川井友香子(19)=至学館大。リオデジャネイロ五輪同級金メダルで、今回は60キロ級に出場する姉の梨紗子(22)=ジャパンビバレッジ=とアベック出場を決め、二人で感涙した。
「決まったときは『よかったな』と思いましたが、ここから頑張らないといけないと思いました」。友香子は決意を表した。レスリング世界選手権に日本から姉妹が同時に出場するのは、伊調千春、馨姉妹、坂本日登美、真喜子姉妹に続いて3例目だ。
4日の世界ジュニア選手権(フィンランド)同級では勝てる試合を逆転で落として3回戦敗退。実家で中継を見ていた姉にLINEで「情けない」と送ると、「そんなことは分かっている」と厳しく怒られたという。そこからこの試合まで「気持ちの切り替えが難しかったけれど、うまく持ってくることができた」。
「ホッとしました」とは姉の梨紗子。「ここで気持ちを切り替えて、自分で勝ちにいくしかないんだと話しました」。姉はこの日、セコンドに付いてアドバイスを送り、試合と試合の間には入念なマッサージをするなど後押しした。
2015年世界選手権と16年リオ五輪の際、姉の練習相手として現場を体験した友香子。「いつかは(世界選手権に)出たいと思っていたけれど、まだまだ先の話だと思っていた」という。大学の先輩、伊藤彩香(24)=東新住建=の負傷による代表辞退で巡ってきた大きなチャンスをつかんだ。「これを生かして、世界選手権でメダルを取らないと意味がない。これからが勝負。彩香さんの分も、一つ一つ頑張りたい」と話した。