伊方3号機でも、大分地裁と山口地裁岩国支部で住民から出された運転差し止めの仮処分申請が審理中である。
計4地裁のうち、1地裁でも仮処分を認めると伊方3号機は即時停止を余儀なくされる。違法ではないが「正常」とは呼びがたい仮処分制度の用い方ではないか。
仮処分は、急迫する重大な危険を回避する措置といえる。規制委が認めて再稼働を果たした原発の運転が危険を招く行為なのか。首をかしげざるを得ない。
ともあれ、広島に続き、松山地裁でも良識ある司法判断が示された。この流れを残る2地裁などにも期待したい。
安価で安定した電気の供給にも地球温暖化防止にも、原子力発電は大きな力を発揮する。それを忘れると日本のエネルギー政策は、迷路からの出口を見失う。