日本女子レスリング界の新エースが、順当な勝ち上がりで今夏の世界選手権の出場切符をつかみ、大会の最優秀選手に初選出された。
女子60キロ級の決勝。今春から新社会人になった川井を、駆けつけた所属先の応援団が「梨紗子コール」で盛り上げる。
「結果で応えたかった」という22歳は、序盤に4点リードを許す展開にも全く動じなかった。武器のタックルを起点にすぐに追いつくと、ローリングなどでさらに追加点。開始5分すぎでのテクニカルフォール勝ちであっさり優勝を決めた。
出場階級は1年でめまぐるしく変わった。
昨夏のリオデジャネイロ五輪は、4連覇を果たした伊調馨が君臨した本来の58キロ級を回避し、63キロ級で悲願の金メダルを獲得。昨年末の全日本選手権は再び階級を戻して優勝した。今大会は、連覇を狙う東京五輪の実施階級が60キロ級に変更有力となったことを受け、すぐに対応した。