柔道の2012年ロンドン、16年リオデジャネイロ両五輪の100キロ超級金メダリストで絶対王者と呼ばれるテディ・リネール(28)=フランス=が14日、20年東京五輪で3連覇を目指すと明かした。
東京・講道館で行われている国際合宿に参加中のリネールは、稽古終了後に報道陣の取材に応じた。その中で「今、間違いなく言えるのは東京五輪を目指すということ。できれば(パリ開催が有力視されている)24年五輪も目指したい」と明言した。
リネールは2007年に、男子では史上最年少の18歳5カ月で世界選手権を初制覇し、15年まで7連覇。08年北京五輪は銅メダルに終わったが、12年ロンドン、16年リオで五輪2連覇を果たし、絶対王者といわれる。日本勢の重量級にとっては最大の壁だ。
東京五輪を目指すことは「リオの1〜2週間後に決めた」とリネール。リオで五輪2連覇を果たして「結果には満足している」というが、「野村(忠宏)さんの持つ五輪3連覇の記録を目指したい。これは大きな挑戦だ」とモチベーションを表した。柔道発祥国での五輪だけに、「そこでタイトルを取ることを考えるとドキドキする。プラスのエネルギーになる」とも。東京五輪での混合団体の採用も決まったことで「4つめの五輪タイトルを手にできる機会だ。出る限り(個人も団体も)金を目指すしかない」と2冠を目指すと宣言。さらに「その先は体との相談になるが、パリの五輪も目指したいと考えている」とも話した。
リオ五輪後は一度も試合に出ていないが、8月に開幕する世界選手権(ブダペスト)のフランス代表に決まっており、「次の目標はレアル・マドリードと同じ、(五輪と世界選手権を合わせた)10度目の優勝だ」と力を込めた。