大相撲夏場所千秋楽(28日、東京・両国国技館)現役関取最年長の元関脇、38歳の十両安美錦が錦木(26)にはたき込まれ、9勝6敗で戦後最年長の十両優勝はならなかった。錦木が10勝5敗で優勝を飾った。安美錦に軍配が挙がったが、物言いが付き、同体で取り直しとなった。取組後は「相撲は難しい」と苦笑いだった。
安美錦は昨年夏場所で左アキレス腱を断裂。復帰5場所目となるが、左右への動きが機敏となった。今年4月の春巡業では左アキレス腱を断裂して以来、巡業の土俵で初めて相撲を取った。土俵下では、多彩な技を駆使する幕内宇良(24)に身ぶりを交えて15分以上もアドバイスする場面もあった。業師の継承。巧みの伝授は、年齢の壁をこえる。