日本酒を訪ねて

「低精米酒」大吟醸の逆転の発想!? 削らない酒は個性豊かな田んぼの味

 「健康な田んぼから育てた自慢のお米。磨くのはもったいないって思ったんです」と橋場社長。そして、「それでもちゃんとお酒になってくれるのが、山田錦のすごいところなんですよ」

 米だけで醸しているが、14年に低精米酒を商品化した当時の制度では「純米酒」を名乗れず、初年度の出荷量は2400リットル。それが5、6年前から1万リットルを超し、現在は年間3万リットルを出荷。首都圏60店以上の百貨店や酒販店に卸している。

 「柔らかさや淡麗さを期待して飲んだら、何かの間違いじゃないかと思われる味(笑)。ですが、水車で精米していた昔の日本酒はこんな味だったのではないでしょうか」と、橋場社長は思いをはせた。

 まさに温故知新。低精米酒に取り組む酒造は全国に増えている。ネット通販「ヤフー!ショッピング」では、低精米酒5銘柄《「紀土(きっど)」「亀齢(きれい)」「風の森」「七本鎗(しちほんやり)」「貴(たか)」》が前年同期の倍以上売れているという。

 「お米を無駄にしない。フードロス問題の観点からも今の価値観に合っています」とは、伊勢丹の倉友さんの指摘だ。

 発想を変えることで、これまで魅力的ではなかったものが、突如輝き出した好事例といえるだろう。通説や常識にとらわれず、違う角度から物事を見ることの大切さを、低精米酒が教えてくれた。

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