26日午後4時半ごろ、大阪市西成区萩之茶屋の3階建てアパートで「煙が出ている」と、管理人の男性から119番があった。大阪府警西成署によると、火は約1時間20分後にほぼ消し止められたが、1階の火元とみられる部屋から男性1人が見つかり、現場で死亡が確認された。ほかに3人が煙を吸うなどして病院に搬送されたが、いずれも軽傷とみられる。同署が出火原因を調べている。
現場はJR新今宮駅の南約300メートルで、簡易宿泊所などが立ち並ぶ通称「あいりん地区」の一角。周囲には煙が立ちこめ、一時騒然となった。
近くの簡易宿泊所で暮らす建設作業員の男性(67)は「(アパートには)高齢者が多く住んでいた。逃げ遅れがいないか心配だ」と消火活動を見守った。約20年前からあいりん地区で生活しているという無職男性(66)は「寝たばこなどで夜にぼやが起きることはあるが、昼間の大きな火事は記憶にない。この辺は建物が密集しているので、燃え広がらないかと不安だった」と話した。