大阪府内のタクシー事業者167社が加盟する一般社団法人「大阪タクシー協会」(大阪市中央区)の口座から多額の金をだまし取ったとして、大阪府警捜査2課は26日、電子計算機使用詐欺の疑いで、同協会の元経理部長、池田一朗容疑者(61)=奈良県生駒市=を逮捕した。府警は被害総額が2億数千万円に上るとみて調べている。
逮捕容疑は経理部長だった平成27年5〜8月、協会の銀行口座から自身の口座にネットバンキングで約7200万円を送金し、だまし取ったとしている。容疑を認めているという。
府警などによると、池田容疑者は加盟事業者の会費徴収など協会の経理全般を担当し、口座を1人で管理。発覚を免れるため銀行の預金残高証明書を改竄(かいざん)する偽装工作も行い、同様にだまし取った金の大半は馬券購入などに充てられていた。
昨年4月に自ら告白して発覚。協会は翌5月に懲戒解雇し、府警に告訴していた。池田容疑者は同月、産経新聞の取材に「悪いことをした」と釈明していた。