甘口辛口

稀勢の里のつかんだ横綱という地位は総理大臣より難関の「日本で一番就きにくい地位」かもしれない

■1月24日

 数々の名言を残した英国の名宰相、故ウィンストン・チャーチルは「一国の宰相となるより、ダービー馬のオーナーになる方が難しい」と言ったとか。チャーチルは1944年に一度首相を退陣して6年後に復帰した。ダービー馬は3歳限定でチャンスは一生に一度。自らも競走馬を所有したチャーチルならではの名言…

 と思いきや、どうやら後生の創作らしい。それがまことしやかに語り継がれているのはダービー馬になることの名誉と難しさからだろう。同じような「総理大臣になるより横綱になる方が難しい」とは、かつての「名人横綱」故春日野元理事長(元横綱栃錦)がよく口にした実話である。

 総理大臣は1885(明治18)年の初代伊藤博文に始まり現在の安倍晋三総理は97代で、1人で2代以上務めた総理も多く人数にすると132年で62人。横綱の方は鶴竜で71代だが、初代の明石志賀之助から3代丸山権太左衛門までの3人は実在が疑わしく、4代谷風梶之助が史実の初代とされる。

 人数的には両者は拮抗(きっこう)しているとはいえ、谷風が横綱免許を授与された1789(寛政元)年から数えれば228年で68人しか生まれていない。春日野さんの言うとおりで横綱は総理より難関の「日本で一番就きにくい地位」かもしれない。それが25日に昇進伝達の使者を迎え72代になる稀勢の里がつかんだ横綱というものの重さでもある。

 過去5度も綱とりに失敗しながら黙々と稽古に励み、ここまでたどりついた。綱の重みを支える精神面の不安も払拭した。チャーチルにはこんな本物の名言がある。「成功とは失敗を重ねても、やる気を失わないでいられる才能である」 (今村忠)

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