主張

露のサイバー攻撃 開かれた社会への挑戦だ

 ロシアがサイバー攻撃によって米大統領選に干渉した問題が、政権移行に伴いどう扱われるかは大きな注目点である。

 他国の民主主義を破壊する試みとみることもできる。標的にされた米国だけでなく、日本にとっても重要な意味を持つことを認識しなければならない。

 現代の民主主義は、国民が自由に情報に接し、論じ合うことで機能している。そこにインターネットという有力なツールが現れた。それを悪用する行為は、「開かれた自由な社会」への挑戦にほかならないのである。

 オバマ政権は昨年12月、ロシアの情報機関員らを米国から追放する制裁に踏み切った。攻撃を指揮したとして、露情報機関幹部の氏名や生年月日を公表した。

 ロシア政府は全面否定しているが、米政府は高度なサイバー戦能力を持っており、裏付けには自信があるのだろう。米国家情報長官室は、ロシアのサイバー攻撃はプーチン大統領が指示したと結論づける報告書もまとめた。

 説明を受けたトランプ次期大統領は11日の会見で、これまでの否定的な見方を翻し、「ロシアがやったと思う」と述べた。

 ポンペオ次期中央情報局(CIA)長官は上院公聴会で「ロシア指導部による攻撃的行為があった」と断じた。

 報告書はロシアのサイバー攻撃の目的について、クリントン前国務長官の当選を阻むと同時に、米国の民主主義のプロセスに対する信頼を損ねることにあるとまで指摘している。

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