衝撃事件の核心

「お笑いの街」で横行するパロディー商品 覚えてますか?「白い恋人」ならぬ「面白い恋人」…悪質なパクリか壮大なシャレか

もちろん、ちょっとしたひねりも面白みもないまま本物を偽造するだけでは、パロディー商品と呼べない。ただ、裏を返せば、ちょっとした独自性さえ加われば、何でもパロディー商品になり得るのだ。

「お笑いの街」大阪ならでは?

過去にはパロディー商品をめぐり、注目を集めた民事訴訟がある。

28年4月、スイスの高級時計「フランク・ミュラー」のパロディー商品名「フランク三浦」を商標登録した大阪市の会社が、この商標を無効とした特許庁の判断を取り消すよう求めた訴訟で、知財高裁はフランク三浦側の勝訴を言い渡した。そもそも、特許庁は「全体の語感が似ている」としてミュラー側の申し立てを認めていたが、知財高裁は「連想はするが、明らかに日本語の『三浦』が含まれる」「多くが100万円を超える高級腕時計と、4千~6千円程度の『三浦』を混同するとは到底考えられない」と指摘。フランク三浦を商標として登録できると判断した。

23年には、北海道銘菓「白い恋人」を製造販売する石屋製菓(札幌)が、吉本興業(大阪)の子会社が販売した菓子「面白い恋人」に商標権を侵害されたとして、販売差し止めと損害賠償を求める訴訟を起こした。しかし、これも結局、「面白い恋人」の名称は変更せずにパッケージを変え、販売地域を関西に限定することで和解が成立した。

この2つの裁判は「お笑いの街」大阪の会社が関係している。

今回、府警がパロディー商品の販売店を摘発したことを受け、ネット上には「大阪人にとってあの手のパロディーはシャレ」「おもろければええやんか」など、店側を擁護する書き込みが多くみられた。パクリであっても、「笑いさえ取れればいい」という大阪人も多いのかもしれない。

府警による今回の捜査では、現行法制度の〝グレーゾーン〟もあって、パロディー商品の違法性を判断せず、いずれも偽ブランド品として立件した。

捜査関係者は「パロディー商品の立件が難しいのは事実。だが、パロディーでも悪質な商品をこれ以上、のさばらせていいのか。今後もブランド側の要請があれば捜査していきたい」と話している。(桑村朋)

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