衝撃事件の核心

老後資産が泡と消える残酷 「NOが言えない」認知症がターゲット? しぶとい卑劣「次々販売」とは

1人の消費者に毛皮や着物、宝石など大量の商品を買わせる「次々販売」。古典的な手口だが、認知能力の低下した高齢者をターゲットにしぶとく生き残っている
1人の消費者に毛皮や着物、宝石など大量の商品を買わせる「次々販売」。古典的な手口だが、認知能力の低下した高齢者をターゲットにしぶとく生き残っている

石原慎太郎氏らの著書「『NO』と言える日本」が話題を集めたのは、もう30年近く前のこと。当時の日米関係を軸に、日本の主体性を問うたものだが、なかなかノーと言えない性向は昔も今も変わらない。国益を左右する国際政治とはレベルが異なるものの、相手に配慮して強く主張することを避けたがる日本人の〝弱点〟につけ込んだ悪質商法が、1人の消費者に大量の商品を買わせる「次々販売」だ。着物などでおなじみの古典的な手口。現代の超高齢化社会にあって、認知能力の低下した高齢者らをターゲットにしぶとく生き残っている。大阪府の80代女性は必要のない毛皮のコートや宝石を買わされ、老後資産が泡と消えた。加齢に伴って減退していくのは体力、そして判断能力。特に失われるのが「断る力」だという。

「食事が無料です」と勧誘され…

「シンプルな服装であっても、そこにストーリーが生まれます。このリングがあれば」

ダイレクトメール(DM)には2つの指輪の写真とともに、95万円と104万円という価格が小さな文字で記されていた。大阪府の女性(81)はここから、ドロ沼に引きずり込まれていくことになる。

以下、女性が業者側に損害賠償を求めて大阪地裁に起こした訴訟から、経緯をたどっていく。

訴状によると、DMの送り主は毛皮・宝石販売で知られるA社だった。そこの女性従業員が「食事が無料ですから」と声をかけ、平成25年ごろから女性を頻繁に誘い出すようになった。

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