周囲で協力を
治療には薬の投与のほか、患者の住環境から化学物質をできるだけ排除。また、添加物を含む食品やアレルギーのある食材を見つけて避けるなど食生活を見直すことで、「別の物質の解毒作業を減らし、化学物質の解毒量を増やす」(吹角院長)。実際、多くの患者がこうした指導で軽症化し、寝たきり生活から仕事に復帰した人もいるという。
さらに生活の上で欠かせないのが、職場や学校などでの周囲の協力だ。しかし、CSへの理解がなく、患者が柔軟剤や芳香剤の使用をやめてもらうよう求めても「個人のわがままだ」と一蹴されることが多く、退職や不登校に追い込まれるケースもある。
吹角院長は「CSは誰もがなりうる病気。患者と周囲の人が対応について話し合える社会になってほしい」と話している。
受診などの問い合わせは同クリニック((電)06・6940・2702)。