大阪府河内長野市のダム湖にワゴン車が転落し、男性5人が死亡、1人が重体となった事故で、転落現場付近に明確なブレーキ痕がなかったことが30日、捜査関係者への取材で分かった。ワゴン車を運転していたのは重体の男性とみられ、府警は何らかの原因でハンドル操作を誤ったとみて、同日午後にもワゴン車を引き上げ、車の破損状況などを詳しく調べる。
事故は29日午後、河内長野市滝畑の滝畑ダム西側で発生。男性6人が乗ったワゴン車が府道を南から北へ走行中、対向車線を越えて約10メートル下のダム湖に転落した。
府警によると、現場の府道は幅7メートルの片側1車線。ダム湖側に幅約1・6メートルの歩道があり、金属製フェンス(高さ1・2メートル)が約15メートルにわたってなぎ倒されていた。目視では路上にブレーキ痕が確認できておらず、府警はワゴン車がブレーキを踏むことなくフェンスを突き破った可能性があるとみている。