兵庫県芦屋市の民家で女性=当時(52)=が刺殺された事件で、神戸家裁尼崎支部は26日、殺人の非行内容で家裁送致されていた女性の長男(16)について、初等・中等少年院送致とする保護処分を決定した。
決定要旨で、田中健治裁判官は「危険で悪質で、結果も極めて重大」と指摘。一方で「ストレス対処が苦手な少年が、母親との葛藤が高まっていた中で混乱し偶発的に発生した事件」と認めた上で、「比較的長期間の矯正教育を施すことが相当」と判断した。
決定によると、長男は3月12日、芦屋市内の自宅で、母親から学業への姿勢について厳しく叱責された際、とっさに母親を投げ飛ばし、台所にあった文化包丁で母親の首を1回突き刺し、失血死させて殺害した。