フランスで開催中の第69回カンヌ国際映画祭で21日(日本時間22日)、俳優の浅野忠信(42)が主演する日仏合作「淵に立つ」(今秋公開)が「ある視点」部門で審査員賞を受賞した。
同部門はコンペティション部門に入りきらなかった秀作や斬新な映画が対象で、審査員賞は大賞に次ぐもの。
浅野は14日に現地での正式上映に出席。東京都内で朗報を聞いて、「妥協なくこの映画に挑みました、そしてこんな素晴らしいところにたどり着けました!」と大感激のコメントを発表した。昨年も同部門で、主演作「岸辺の旅」の黒沢清監督(60)が監督賞を受賞しており、浅野にとっては2年連続の受賞となった。
現地で授賞式に出席した深田晃司監督(36)は「スタッフと俳優の総力で作った映画。その力が認められたことが何よりもうれしい」と喜びを語った。同作は下町で工場を営む夫婦の元に現れた1人の男との奇妙な共同生活を描く物語。
また、スタジオジブリが仏映画会社と共同製作したアニメ「レッドタートル ある島の物語」(マイケル・デュドク・ドゥ・ビット監督)が、同部門の特別賞を受賞した。コンペ部門は22日夜(日本時間23日未明)に発表される。