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事故に巻き込まれて重傷を負った下請け業者の20代男性が産経新聞の取材に応じた。後遺症の恐れも伝えられているといい、「施工業者の労務管理が不十分だったことでヒューマンエラーが起きた可能性がある」と話した。
4月22日夕の事故では、長さ約120メートル、重さ約1350トンの橋桁の西側が約20メートル下の国道176号に落ちた。男性は落下した橋桁西端で作業をしていた。
突然、爆音とともに足元が激しく上下に揺れ始めた。直後の何秒間かの記憶がないが、気が付くと、頭と下半身が部材に挟まれていた。落下した橋桁ごと地上に体がたたきつけられていたのだ。周囲の作業員に救出され、搬送先の病院で3時間に及ぶ緊急手術を受けた。「本当に死ぬと思った。なぜ自分が助かったのか不思議なくらい」
手に重傷を負い、医師から「機能が完全に元に戻るか分からない」と告げられた。施工業者はけがの補償時期を明言しておらず、「これからどうやって生活していけばいいのか」と、不安が募る。