軽井沢バス転落 「スキー王国再興」関係者に衝撃 長野知事「安全な環境づくりに努力」

 軽井沢町の国道18号碓氷バイパスで15日発生したスキーツアーバスの転落事故は、「スキー王国再興」を目指す県内の行政、スキー関係者に大きな衝撃を与えた。本格的なシーズンを迎えながら暖冬による雪不足の余波で客足が鈍る中、スキーを楽しみに県内を訪れようとしていた若者ら14人の命が突然奪われた。事故が県内へのスキー客の動向に影響を与えることが懸念されている。

 阿部守一知事は15日の記者会見で「観光県としてぜひ大勢の皆さまに安心、安全にお越しいただける環境をつくっていくことは非常に重要だ」と述べ、風評被害の防止とともに「安全な信州」のスキー環境づくりに努める考えを強調した。

 むろん今回の痛ましい事故について県内のスキー場に罪も責任も一切ない。だが「ようやく雪の便りが届き始める中で『スキーは危ない』というイメージが広がれば客足を遠のかせかねない」と、表情を曇らせる観光関係者は少なくない。

 過去にも県内では、昭和50年1月1日未明に大町市の青木湖にスキー場の送迎バスが転落し、乗客24人が死亡。60年1月28日早朝には長野市の国道19号大安寺橋付近で三重交通のバスがダム湖に転落し、日本福祉大生ら25人の命が奪われるなど、スキー客が巻き込まれる大事故があった。

 当時は冬季にスキー場へ詰めかけるスキーブームの時代だった。しかし漠然としたイメージがインターネット上を駆け巡る現在は、あらぬ風評被害が最大の懸念材料となる。

 暖冬による雪不足と格闘する今冬の県内スキー場はどこも誘客に懸命だ。県観光誘客課によると14日現在、県内85スキー場のうち滑走可能なスキー場は76カ所。29スキー場で全面滑走が可能なほか、標高の高いゲレンデを整備したり、スノーマシンをフル稼働させたりして家族連れらの初級者から上級者まで全てのスキー客を満足させるために万全を期している。

 同課は「暖冬傾向の中で『長野県ではスキーができない』と思われてしまうことが一番こわい。県内の多くのスキー場で滑れるということを発信しようとしている」と話す。県スキー情報総合ポータルサイト「NAGANO SNOWLOVE.NET(ナガノ・スノーラブ・ドット・ネット)」を通じて、県内全スキー場の滑走可能エリアの紹介や最新情報の提供を行っているほか、若者をターゲットに絞り込んだネット広告の発信なども来週から行う予定だ。

 県や各市町村、スキー関係事業者らは、今回の事故が各スキー場に与える影響について情報収集を急ぐが、阿部知事は「安心、安全に楽しんでいただける長野県づくりをしっかりと念頭に置きながら、これからの観光振興に努めていきたい」と力を込めた。

 今回の事故に見舞われた若者たちが向かっていた斑尾(まだらお)高原スキー場は「本当に残念でならない。しかしスキー客には信州の素晴らしい環境の中で存分に滑ってもらいたい」と話した。

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 ◆県警本部長「原因究明に全力」

 軽井沢町でのバス転落事故を受けて県警の尾崎(おさき)徹本部長は15日、県の部局長会議で「事故の原因究明と被害者支援に全力を挙げている」と報告し、事故原因は捜査中であることを説明した。

 会議で阿部守一知事は「警察と地元の消防を含めてしっかり対応していただいているが、犠牲者が出てしまったことは大変残念。亡くなられた方のご冥福を心からお祈りし、けがを負われた方の一日も早い回復を祈っている」と沈痛な面持ちで語った。知事は「事故原因を究明し、こうしたことが繰り返されないように(県として)対応していかなければいけない」と述べた。

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