リスク回避の思惑から、年俸総額は2500万ドル(約29億5000万円)となった。年俸で広島時代の3億円から約7000万円アップの微増にとどまる計算だ。
前田サイドにオプトアウト(契約放棄権)がなく、35歳となる2023年シーズンまでド軍に拘束される契約に「買いたたき」の声もある。しかし、前田は「そうした状況で長期に渡って保証してもらい、最大限の評価をしてもらった恩を結果で返したい。長きに渡って、このチームで頑張っていくという決意をした」と言い切った。
契約には異例の高額な出来高が設定された。開幕ロースター(25人枠)で15万ドル(約1770万円)、先発32試合以上、200投球回を続ければ8年総額で1億ドル(約118億円)を突破する。
「日本で9年間、1度も長期離脱していない。不安はゼロ。これから先も投げていく自信があるし、200イニング投げたい」。7年総額で出来高なしの1億5500万ドル(約161億円=当時)でヤンキース入りした田中に次ぐ大型契約を、結果で引き寄せる。自信があるからこそ、低い基本年俸も問題にしない。