平成28年の干支(えと)は「申(さる)」だ。東京証券取引所や証券会社が集まる東京・兜町に伝わる相場格言では、申年は翌年の酉(とり)年とともに「騒ぐ」となっている。
昭和24年に東証が再開されて以降、申年は5回(昭和31年、43年、55年、平成4年、16年)あった。その年の年末の日経平均株価の終値と前年末の終値を比べた年間騰落率でみると、申年は平均で10・4%上昇。SMBC日興証券によると、十二支の中では7番目で、ほぼ中位にあたる。
バブル崩壊後の景気後退期だった平成4年は約26%の下落だったが、残りの4回はいずれも上昇し、戦績は「4勝1敗」。前回の16年は約8%上昇した。
申年について、SMBC日興証券投資情報部の太田千尋部長は「『騒ぐ』といっても、相場が大荒れになっているわけではなく、にぎやかで、そこそこ堅調という意味」としている。