米大リーグ、マリナーズからフリーエージェント(FA)となり、同球団と再契約した岩隈久志投手(34)が18日、シアトルの本拠地セーフコ・フィールドで記者会見に臨み、「ザ・ベア(岩隈の愛称クマ)・イズ・バック・イン・シアトル」と英語で切り出し、「いろいろあるなかでマリナーズが最初に連絡をくれた。シアトルで戦う使命があると感じた」と笑顔をみせた。
契約は1年。米メディアによると来季は1200万ドル(約14億5000万円)が保証され、2017、18年は成績で一定の条件をクリアすれば契約が自動延長されるオプションが付いているが、当初3年契約を希望していた岩隈にとっては厳しい結果となった。
来年35歳になる岩隈は、今月上旬にドジャースと3年契約4500万ドル(約55億円)で合意していたが、身体検査後の交渉で正式契約に至らなかった。岩隈によると、16日からドジャースと再交渉したが、マリナーズから強い熱意を伝えられ「一番求められている球団で投げたい」と残留する決意を固めたという。
AP通信によると、2年目以降はマリナーズに選択権があり、16年に162イニング以上投げれば年俸1400万ドル(約16億8000万円)、17年も同様の条件をクリアすれば年俸1500万ドル(約18億円)になるという。さらに登板回数が10イニング増えるごとにボーナスが追加され、来季から3年連続で190イニング以上投げれば、総額で4750万ドル(約57億円)になる。
162イニングは年間27試合に先発し6イニング以上投げれば達成できるが、再三故障者リスト入りしている岩隈にとってはかなり高いハードルとなった。
ジャイアンツからFAとなった青木宣親外野手(33)と来季はチームメートとなる。