米大リーグ機構(MLB)は9日、プロ野球広島の前田健太投手(27)が大リーグに移籍するためのポスティングシステムの申請が行われたことを全30球団に通知した。前田と米球団との交渉は米東部時間10日午前8時(日本時間10日午後10時)から可能となる。交渉期間は30日間。広島は譲渡金を2000万ドル(約24億6000万円)に設定したとみられる
当初は10数球団が獲得に興味を示していると報じられたが、大物投手の補強に成功した球団が相次いで撤退している。現時点ではヤンキース、ドジャース、パドレスなど数球団に絞られてきた。
ジャイアンツの地元紙サンフランシスコ・クロニクルは9日に「入札を回避する見通しだ」と報じた。すでにサマージャをホワイトソックスからFAで獲得。田中将大、ダルビッシュ有、松坂大輔ら鳴り物入りでメジャー入りした投手がそろって3年以内に故障に見舞われていることも懸念材料だとした。
レッドソックスもボストンのラジオ局WEEIのロブ・ブラッドフォード記者が「すでにデビッド・プライスを獲得しており、前田に大型オファーはしないだろう」。レンジャーズも前田獲得に消極的になっている。経験と実力は米国でも高く評価されているが、前田人気は想像していたほど爆発的ではないのが実情だ。
一方、ドジャースはマリナーズから岩隈久志投手を獲得したが依然として先発枠に空きがある。ヤンキースもキャッシュマンGMが前田の投球術を買っている。前田が希望しているとされる西海岸のパドレスも有力候補となっている。