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日本列島は今年も台風や集中豪雨に見舞われた。9月には茨城県常総市で、鬼怒川の堤防が決壊し大規模な水害が発生。住民と犬が自衛隊のヘリコプターで救出される様子を映したテレビの生中継を、固唾をのみながら見守っていた人も多いはずだ。洪水などが起きなくても、災害で停電が発生すれば、生活に大きな支障をきたす。そんなときに威力を発揮するのが、電気をためる蓄電池だ。
NECは気象予報を基に太陽光発電量を予測し、蓄電システムを自動制御するクラウド型ホームエネルギーマネジメントシステム(HEMS)を発売した。年明けにもサービスを開始する。
翌日の気象予報が「雨」「くもり」なら、日中の太陽光発電量が少ないと想定されるため、前日の深夜電力でたっぷり充電する。こうすれば、仮に台風などで停電が起きても、照明や、冷蔵庫、テレビ、パソコンなど生活を支える重要な家電を使うことができる。
逆に気象予報が「晴れ」なら、無駄な充電をする必要はない。日中は、太陽光でつくった電力を消費しながら充電し、日没後は充電した電力を消費する仕組みだ。
東日本大震災後の電力不足や分散型エネルギーの需要の高まりを受け、NECは2012年10月、容量5.53キロワット時の小型蓄電システムをハウスメーカーなど向けに発売。昨年11月から容量を7.8キロワット時に拡大したモデルも発売した。2年間で2万台の販売を目指している。