球界ここだけの話(364)

マー君のライバルがサイ・ヤング賞を受賞

ワイルドカード前日会見に臨む、アストロズ先発のカイケル投手=ヤンキースタジアム(撮影・リョウ薮下)
ワイルドカード前日会見に臨む、アストロズ先発のカイケル投手=ヤンキースタジアム(撮影・リョウ薮下)

 米大リーグのサイ・ヤング賞(最優秀投手賞)が18日(日本時間19日)に発表され、ア・リーグからはアストロズのダラス・カイケル投手(27)が選ばれた。速球は90マイル(約145キロ)前後だが、抜群の制球力と多彩な変化球が持ち味で、今季は33試合に先発し、リーグトップの20勝(8敗)をマークしただけでなく、本拠地では15勝0敗と圧巻の成績だった。7月のオールスター戦で先発を任されるなど、まさに今年の顔。また、昨年から伸ばし続けるひげも話題を呼んだ。

 そのなかで記憶に新しいのは、やはりヤンキースの田中将大投手(27)との緊迫した投げ合いだろう。10月6日(同7日)のワイルドカードゲーム。負ければ終わり、の一発勝負で『田中vsカイケル』が実現した。カイケルは6回3安打無失点。田中も5回4安打2失点と好投したが、ソロ本塁打2発を許しのが痛かった。

 「あれだけのピッチャーを相手にチームとして戦うわけですから、先に点を取られれば苦しくなる」と、田中は試合後に振り返っている。

 一方のカイケルも、田中のメジャーでの投球を絶賛していた。ワイルドカードゲーム前日の会見では「すべての試合を見ているわけではないが、彼の投球はとても印象的で、見ていて楽しい」「90マイルから95マイル(約153キロ)くらいの球を狙ったところに投げられる」「自分は打者じゃなくてよかった。とても打てるとは思えないよ」などと語っていた。

 今年はカイケルに軍配が上がった直接対決。ただ、同じ27歳の対戦は来年以降も続いていくはずだ。お互い認め合う両者が、どんな名勝負を見せていってくれるのか。同世代のライバル関係から今後も目が離せない。

(米大リーグ担当、峯岸弘行)

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