一方、アジアインフラ投資銀行(AIIB)などで勢力拡大を目指す中国は、東南アジア諸国連合(ASEAN)やインドなど、計16カ国による東アジア地域包括的経済連携(RCEP)を中心に、FTAAPの枠組みづくりを目指している。
こうした中で、日米両国はTPP大筋合意の成果を広く打ち出し、東南アジア各国に参加を呼びかける。すでにタイやフィリピンに加え、インドネシアもTPPへの参加意向を表明するなど、ASEAN諸国の関心はTPPに移りつつある。
対するRCEPの交渉は停滞している。中国の戦略には、減速感も漂っている。