ラグビーの母国イングランドで開幕したワールドカップ(W杯)の初戦で、日本が南アフリカに逆転勝ちした。
W杯での日本の勝利は実に24年ぶり、しかも相手は、W杯史上最多3度目の優勝を狙う世界の最強豪国である。
英紙などは「史上最大の番狂わせ」などと大騒ぎだが、その内容は堂々たる勝利だった。安易に奇跡の勝利とは呼びたくない。
日本の可能性を改めて示す快挙だった。同時に、スポーツのもたらす本物の興奮、感動を味わわせてくれる名勝負でもあった。
名将エディー・ジョーンズ・ヘッドコーチはW杯初戦の相手が南アに決まって以降、どうこの難敵を倒すかだけを考えてきた。リーチ・マイケル主将は勝利後、「このためにやってきた」と冷静に話した。すべては万全の準備と、プランを誠実に実行した選手らの奮闘がもたらした果実である。
就任以来、ジョーンズ氏が口にし続けたのは「ジャパンウエー(日本流)」の確立だった。