■9月13日
突き上げるような縦揺れで叩き起こされた12日午前6時前。東京を襲った地震に、「嵐の後は地震かよ!」と思わず口走っていた。NHKをつけると、男性アナウンサーが「落ち着いてください!」と連呼。その声になだめられるように、次第に小さくなる揺れに身を任せていた。
「日本はどうなっちゃうんだろう。地球温暖化の罰かもね」と家人も不安そうにポツリ。実際、今年の夏は酷暑に始まり、東京都内でも起きた竜巻に加え、週末の関東・東北地方に甚大な被害をもたらした豪雨…。異常気象は今や珍しくない。鬼怒川が氾濫した茨城県では10、11日の両日、自衛隊などのヘリで1200人以上が救出された。
テレビの生中継でその様子が次々と映し出され、濁流に流される家の屋根から飼い犬2匹とともに救出された男女の姿も。飼い犬がおとなしく従って袋に入ったので首尾良く成功したようだが、他人ごととは思えない人も少なくなかったのではないか。ペットは家族の一員という人が多いからだ。
が、東日本大震災では、はぐれたペットが餓死したり野生化して社会問題に。そうした教訓を基に環境省は2013年、「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」を作成。災害時には飼い主がペットを連れて避難する「同行避難」を推奨する。それを受けて災害時のペット保護対策を強化した自治体も多い。
ただ、基本は普段からペットを緊急搬送用バッグや違う環境に慣れさせ名札をつけるなど、飼い主のしつけや姿勢が大事。台風シーズンはまだまだ続く。ペット愛好者は身近な人と災害時対策を改めて気軽に話し合っておいた方がいい。世の中、動物嫌いの人も多いのを前提に。 (森岡真一郎)