その他の写真を見る (1/2枚)
人、人、人…。昨年の初日1672人の約1.7倍、2866人のギャラリーが来た。今季、日本ツアーに初参戦した松山への期待感である。
「海外では自分がメーンではないですが、ここでは全員が応援してくれるような感じで…。うれしかったですね」
前週の全英オープンからの強行日程だったが、いきなり技をみせた。スタートの10番(パー4)。グリーン右奥カラーからピンまで10メートルの第3打。難しい下りのラインを、ふわりと上げるスーパー・ロブショットで50センチにつけパー。同組の山下は「アレをするかって。すごいよ」と驚いた。もちろんギャラリーも大歓声である。
「時差ボケや(海外との)芝の違いで距離感が合わなくて」。前半、一時2オーバーまでスコアを落としたが、そこは世界のMATSUYAMA。折り返したアウトの6、7番、そして最終9番でバーディーを奪って初日は2アンダー。首位とは、わずか4打差である。
「震災後、初めて東北での試合。東北の人たちに自分のプレーを見てもらいたいんだ」という東北福祉大出身である松山の思い。同組の中嶋の言葉が印象的だった。
「彼はパフォーマンスの1割も出せてないと思う。全英で戦って、日本に帰って…。自分も経験して体のきつさは分かる。けど、そんなそぶりも見せないのは立派。中嶋は彼のゴルフに魅了されたね」
松山の東北愛。復興に役立ってほしい。(清水満)