民主の看板「背負いたくない」 九州・山口8県議候補、前回より25人減か 鹿児島は「公認ゼロ」

 4月3日に告示が迫った九州・山口8県の県議選で、最大野党の民主党が存在感を示せずにいる。党公認候補は、過去最多だった前回(平成23年)の69人より、25人少ない44人にとどまる見通しで、鹿児島県に至っては「公認ゼロ」のありさまだ。民主党の看板を背負っての立候補に尻込みする人が多いことが大きな理由だというが、地方での深刻な「民主党離れ」に、地方組織は強い危機感を抱く。

 「後援会と話し合い、無所属のほうが党派を超えた地域の代表として戦いやすいという結論に至った。理由はそれがすべてです」

 民主党員であり、前回鹿児島県議選に党公認で出馬、落選した吉留大輔氏(38)は今回、無所属として再挑戦する。党からは推薦を得るにとどめたが、その理由をこう語った。

 民主党鹿児島県連は、現職の青木寛氏(66)が引退するため、現職県議がいなくなる。

 県連は吉留氏や鹿児島市議ら複数人に公認での出馬を打診したが、すべて断られた。民主党政権下で迎えた平成23年の前回県議選は3人を公認したが、今回はゼロという非常事態となった。

 民主党は24年の衆院選で、鹿児島県内の議席をすべて失うと、25年の参院選、26年の衆院選にも敗れ、国会議員ゼロとなった。県議選でも公認候補が立てられず、党勢回復の兆しすら見えない。

 県連の泉広明副代表(元鹿児島市議)は「一度失った有権者の信頼が回復できていないと感じているから、誰も民主党公認になりたくないのだろう。選挙前だけでなく、普段から候補者擁立に向けて(新人発掘の)活動しないといけなかったと反省している」と語る。

 一方、現職県議35人を擁する自民党は、今回は新人5人を含む38人を公認し、勢力拡大を目指す。自民党の現職県議の1人は「環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)参加や農協改革に、(支持団体の)農協が反発しているなど不安材料はたくさんある。でも、民主党が対抗馬になり得ないので、自民党候補が多数落選するなんてことは考えられない」と楽観する。

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 民主党の凋落(ちょうらく)は、鹿児島に限らない。

 現職が1人しかいない熊本県連も、昨秋から公認候補を募集したが、1人も名乗りを上げなかった。結局、公認候補は現職と元職計2人にとどまり、前回の6人から大幅に減る見通しとなった。

 「(もし落選すれば)県連の崩壊につながる」。今月14日、熊本市内で開かれた唯一の現職、鎌田聡氏(50)の決起集会で、応援演説に駆けつけた細野豪志政調会長は危機感をあらわにした。

 山口県連も現職3人の擁立にとどまり、前回の9人から大幅に減らしそうだ。

 統一選で民主党が苦心する県は、国会議員がいないのも特徴だ。国会議員がいなければ地方議会の人材も育ちにくい。一方で地方議会に議員がいなければ、国会議員を当選させる力もなくなる。

 「勝てる候補」どころか、手を挙げる人も見つけられない民主党は、こうした「負のスパイラル」に陥ったといえる。

 この結果、候補者数が定数(当選者数)を超えずに無投票となる選挙区が、各県で大幅に増えそうだ。前回、無投票となったのは8県議選・161選挙区のうち50選挙区。だが、今回は4割近い約60選挙区、90人前後の候補が、有権者の審判を受けずに当選を果たすことになりそうだ。無投票率が最も高いのは宮崎県で、14選挙区のうち7割にあたる10選挙区に上る公算が大きい。

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