正論

「地球安保」強化する宇宙開発を 三菱総合研究所理事長・小宮山宏

 先月公表された、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第5次統合報告書では、温暖化対策を強化しない場合、21世紀末の平均気温は最大4・8度上昇し、海面は最大82センチ上昇すると予測されている。

 このような世紀末を迎えないためには、積極的かつ効果的な温暖化対策が求められるのだが、その前提として、現在の地球の置かれた状況のより正確な把握と現象の理解を深めることが必要である。

 具体的には、地球モデルを精緻化し、観測データと組み合わせることで、科学的根拠に基づく将来予測を進めなくてはならない。

 地球の把握には、宇宙からの観測が不可欠である。地上で得られる観測値は点のデータであり、宇宙からの観測はそれらを繋(つな)ぎ合わせる面のデータを提供でき、これらを統合することによって精度の高い全体像を得ることができるからである。

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