主張

再生エネ買い取り 価格引き下げ促す改革を

 太陽光など再生可能エネルギーを固定価格で買い取る制度の見直し策がまとまった。電力会社が受け入れる発電量を制限しやすくする仕組みなどを導入するという。

 今の制度では、太陽光の買い取り価格が高く設定されているために申請が殺到し、電力会社が受け入れを中断する事態に陥っている。当面の対策にとどまる見直しでは不十分だ。

 再生エネの電力を買い取る費用は、すべて電気代に上乗せされている。国民負担の軽減や健全な産業育成につなげるためには、事業者の競争を通じ、買い取り価格の引き下げを促す抜本的な改革を急ぐべきだ。

 国は事業者が申請した発電計画について、内容に問題がなければ原則として認可している。だが、経済産業省がまとめた電力会社による受け入れ可能量は、国が認定した発電量の半分程度にとどまっているという。

 電力会社の受け入れ能力を考慮せず、認可を先行させた制度設計に問題があったからだ。

 天候などにより発電量の変動が大きい太陽光の受け入れが増えすぎれば、電力の安定供給に支障が出る恐れがある。九州や北海道など電力5社が新規の受け入れを停止したのもそのためだ。見直しを経て受け入れを再開する。

 現行では、電力会社が無補償で受け入れを制限できるのは年30日だが、この上限を引き上げる。買い取り価格の決定も、申請時点から契約時点に延ばし、価格引き下げを反映しやすい方式にする。

 民主党政権当時に導入が決まった買い取り制度は、原発に代えて太陽光や風力、地熱など再生エネの普及を目指し、それらによる電力を電力会社が固定価格で20年購入することを義務づけた。割高に設定された太陽光に、参入が集中する弊害を招いた。

 標準的な家庭で、電気代に上乗せ徴収されている賦課金は年2700円に上る。再生エネの導入が進むと年1万円を超える。買い取り価格の引き下げは急務だ。

 発電した電力の品質や価格に基づく競争も十分に働いていない。再生エネの導入量目標を定め、競争入札を実施し、質や価格を見比べて買い取る仕組みが重要だ。

 環境負荷が小さな再生エネは、地域産業としても期待が高い。地熱なども含めたバランスの取れた導入を図りたい。

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