主張

学校テロ 癒着絶ち徹底的な掃討を

 パキスタン北西部のペシャワルにある軍運営の学校がイスラム武装勢力「パキスタンのタリバン運動(TTP)」に襲撃され、生徒ら約150人が死亡した。

 武装勢力は銃を乱射し、生徒らは恐怖のなか逃げ場を失った。罪のない子供の命を奪った卑劣で残忍なテロは断じて許せない。

 TTPは国内の過激組織の連合体で、イスラム法の厳格な適用を求め、反政府テロを繰り返している。女子の就学を否定し、これに批判の声を上げたマララ・ユスフザイさんを2年前に襲撃して瀕死(ひんし)の重傷を負わせた。

 マララさんが今年のノーベル平和賞を受賞した際、TTPは「マララのような者は何人でも殺される」と声明を出した。

 パキスタン政府は真っ向からテロと立ち向かい、TTPを壊滅に追い込んでもらいたい。

 同国の政府と軍はかつて、領土問題で対立するインドに対抗するためイスラム過激組織を利用してきた。アフガニスタンの旧支配勢力タリバンも、アフガンに影響力を及ぼすため、パキスタン軍情報機関が育てた経緯がある。

 同国のシャリフ政権は今年6月、ようやくTTPとの対話路線から転換し、掃討作戦に乗り出した。TTPは、学校襲撃はその報復だとしている。

 TTPの一派は先月にも印パ国境の検問所で自爆テロを起こし、約60人を殺害した。軍の一部には依然、過激派と通じた勢力が残ると指摘される。シャリフ政権は徹底した掃討作戦とともに、内部から過激派との不正常な関係を絶つ必要がある。

 シリアとイラクでイスラム過激組織「イスラム国」が勢力を拡大させ、オーストラリアでこれに共鳴するイラン系の男が立てこもり、2人を死亡させる事件を起こすなど、国際テロの脅威はいっそう深刻になっている。

 安倍晋三首相ら各国首脳は事件を非難し、テロと戦うパキスタン政府への支援を約束した。

 パキスタン北西部もまた、アルカーイダなど国際テロ組織の温床となっている。国際的な対テロ戦で、シャリフ政権が果たすべき役割は大きい。

 「胸が張り裂けるような気持ちだ。しかし、私たちが屈することは決してない」とのマララさんの言葉を真摯(しんし)に受け止めたい。

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