外信コラム

マーライオンの目 砂だらけの国立競技場

 日本対ブラジルのサッカー国際親善試合がシンガポールで14日、開催された。会場は、今年6月にリニューアルオープンしたばかりの国立競技場。直径310メートルのドーム型競技場は、夕暮れの水辺に光り輝き、5万人を超す大観衆を迎えての、世界へのお披露目となった。

 日本は0-4で完封負けを喫したが、タックルで食い下がった日本選手の足元からは度々、ゴルフのバンカーショットのような砂が舞い上がった。

 ドームは可動式の屋根を備えている。強い日差しやスコールから選手や観客を守る一方、グラウンドの天然芝育成を両立させる狙いだ。だが、民間が資金提供や運営を担っているためか、ラグビーやコンサートなどのイベントが多く、夜間の特別照明を急遽(きゅうきょ)導入しても、試合までに芝の育成が間に合わなかった。

 はげた芝に砂だらけのピッチコンディションには、ブラジルのエース、ネイマールも「最悪だ」と酷評していたが、それでも1人で全得点を挙げる妙技を披露した。日本だけが芝を大敗の言い訳にはできない。

 競技場では来年6月、東南アジア競技大会も行われるなど、建国50年を迎えるシンガポールの威信もかかる。国内では、芝育成のため今後のイベント数を減らすべきだとの声も上がっている。(吉村英輝)

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