関西歴史事件簿

承久の乱(上) 日本史の地殻変動「幕府×朝廷」、緊迫マグマ沸騰させた〝暗殺〟〝愛人〟

 鎌倉時代、荘園からの税収をめぐり、朝廷側の「領主」と幕府側の「地頭(じとう)」の対立が全国に広がる中、幕府第3代将軍、源実朝(さねとも)が鶴岡八幡宮で殺害される事件が発生する。朝廷と協調政策をとっていた実朝だけに、これを機に両者間の亀裂はさらに広がっていった。そんなとき、後鳥羽上皇の愛人が持つ荘園で、地頭とのトラブルがもちあがる。地頭を辞めさせたい愛人。その要求を上皇は安請け合いする。しかし、これがいけなかった。国内を二分する大争乱に発展しようとは。

将軍の死

 大争乱の起きる2年半前の建保7(1219)年1月27日のこと。この日は、雪が60センチほど積もる寒い日だった。

 鎌倉幕府第3代将軍の源実朝が武家として初めて右大臣に昇進したことを祝うため、後鳥羽上皇から贈られた装束を身につけ鶴岡八幡宮に参拝に向かった。

 参拝を滞りなくすませたころには日もすっかり暮れていた。両脇に雪が積もった石段の真ん中を、かがり火を頼りに下りる実朝の表情は晴れがましかった。

 ところが石段を半分以上進んだところで、奧の暗闇から頭巾をかぶった1人の男が飛び出すと、いきなり実朝に斬りつけてきた。

 男を見るやいなや、兄の第2代将軍、源頼家の息子の公曉(くぎょう)だとわかり、びっくりする実朝は口から名を言う間もなく、一太刀を浴びせられる。

 このときは右手に持っていた笏(しゃく)でとっさにかわしたが、頭上から切りかかってきた次の太刀は避けきれずに、噴水のように血しぶきをあげて倒れた実朝の首は一瞬にしてなくなっていた。上皇から贈られた装束も血まみれ状態だった。

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