衝撃事件の核心

生活保護費2億6000万円着服に使われた課内の「印鑑550本」の異様…弁護士「職場は異常な雰囲気だった」、公費不正の闇

 生活保護費をめぐる不正に揺れた大阪府河内長野市。約2億6千万円の巨額の保護費を着服していたされる宮本昌浩被告(44)=業務上横領罪で起訴、公判中=の審理がゆっくりと進行する中で、市が原因究明と再発防止策を諮問している外部調査委員会が中間答申をまとめた。この中で判明したのは、市の生活保護費を所管する生活福祉課に、領収書偽造に使用した印鑑約550本が保管されていたこと。課員の多くが印鑑の存在を把握していたという。さらに、別の課員がこの印鑑を使って領収書を偽造し生活保護費を不正支出していたことも判明。同市の不正の根はかなり深そうだ。

(中村宏二)

外部調査委の中間答申

 外部調査委員会は昨年11月から委員会を定期的に開き、宮本被告の生活福祉課の上司や同僚のケースワーカーら関係者のヒアリングなどを実施して、中間答申をまとめた。

 外部調査委の中間答申で新たに指摘されたのが、課内に約550本の印鑑が保管されていたこと。宮本被告が領収書の偽造に使用していたという。「職場の人が全員というわけではないが、印鑑があることをわかっていた」と新倉明委員長(弁護士)は指摘。課内が「異常な雰囲気」だったとした。

 宮本被告が犯行を続けることができた当時の職場環境について、中間答申では「不審な点について原因を徹底的に調査、解明して対策を取る雰囲気でもなく、有能と評価されていた宮本被告を増長させ、被害を増大させた遠因」と結論づけている。

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