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地球以外に生命体はいるのか。幼少の頃から抱き続けてきた疑問には、いまだ答えは出ていない。太陽系の中で地球外生命体がいる可能性が最も大きいといわれているのが、木星の第2衛星「エウロパ」だ。
エウロパの語源は、ギリシャ神話でゼウスに愛されたフェニキアの王女「エウロペ」(Europe)で、「ヨーロッパ」の名の由来でもある。1610年、ガリレオ・ガリレイによって発見されたこの星は氷に覆われ、その下には海が広がっている。2013年12月13日付のMSN産経ニュースに「高さ200キロ、衛星エウロパから噴き出す水を観測 NASA」という記事が掲載された。
12年末にエウロパの南極近くから海の水が噴出したことがハッブル望遠鏡で確認されたのだ。記事には「NASA(米航空宇宙局)は、小惑星などによって運ばれた有機物がエウロパの海で生命に進化した可能性もあるとみており、新たな探査構想に意欲を示している」とある。エウロパ探査のための資金を15年度予算案に計上するよう、NASAが米議会に求めているという話も聞く。
15日公開の映画「エウロパ」(セバスチャン・コルデロ監督)は、NASAより早くエウロパに到達した民間企業の探査チームが遭遇する恐怖を描いたSFスリラーだ。ストーリー自体は想定の範囲内で、あまり意外性はない。宇宙船内の固定カメラに記録されていた映像から6人の宇宙飛行士に何が起きたのかが明らかになる。チームのメンバーは多国籍の精鋭宇宙飛行士たちなのだが、現実に目を向けると、中国あたりが月面探査の失敗を挽回するためNASAより先にエウロパ探査に乗り出すように思えるのだが(映画では宇宙船の船長は中国人だ)。