遠藤、6場所で前頭筆頭 「相撲美学」胸に世代交代の盟主となれるか

 【ざんばら髪で挑む】(上)

 入門して1年。日本人ホープの遠藤が横綱、大関陣と初めて総当たりする座に就いた。モンゴル勢を中心に外国出身力士が番付上位を占めるいまの角界。世代交代の盟主となれるか。 (藤原翔)

                   ◇

 本場所の土俵入りではいまや大関以上の声援を浴びる。土日となれば、春場所の稽古場には100人以上の見物客が集まり、遠藤の一挙手一投足は相撲ファンの関心の的となっている。

 幕下10枚目格付け出しでデビューし、十両をわずか1場所で突破。幕内でも快進撃を続け、所要6場所で東前頭筆頭へ。「ここまでとは想像以上」。自身も驚くスピード出世で2度目の大阪に戻って来た。

 きりっとした顔立ち。四股名(しこな)は本名「遠藤」のままで覚えやすい。まだまげが結えず、ざんばら髪ということもインパクトがある。

 もっとも本人にとってはそれが悩みの種のようで、「春場所は厳しいけど、結った方が楽。稽古場でも髪の毛に視界を遮られたり、目に入ったりするから…」と苦笑いする。

 初土俵を踏んだ1年前の春場所。まだ短髪だった遠藤は、気分転換の方法を問われ「大好きなチョコレートを食べます」。口にするのは、コンビニで売っているお徳用。「東京から多めに持って来たんです」と屈託なく笑っていた。

 今年のバレンタインデーには、好物のチョコが段ボール5箱分届けられた。出世の速度と比例するように人気も急上昇。若貴以来のブームが起こりつつある。

 ベースボール・マガジン社(東京)は6日に臨時増刊号として「角界の超新星・遠藤聖大」を発売する。同社によると、初土俵から1年での発刊は最速。現役引退以外での臨時増刊号は平成3年春場所、平幕で初日から11連勝と大フィーバーを起こした貴花田(後の横綱貴乃花)以来の快挙だ。

 周囲から集まる、ときに過剰な視線に対して、戸惑いながらも前向きに受け止めるポジティブさが備わる。「誰もが経験できることじゃないから。プラスに考えたい」

 23歳には確固たる「相撲美学」がある。テーピングやサポーターは好まない。理由は2つ。「相手に弱いところをさらけ出したくない」「見てくれる人に美しい姿を見せたい」。まげが結えなくても、真っ白な体のまま土俵で戦うことに誇りを感じている。

 【プロフィル】遠藤(えんどう) 本名・遠藤聖大=しょうた 平成2年生まれ。23歳。石川県穴水町出身、追手風部屋。日大4年で全日本選手権と国体成年個人を制覇。昨年秋場所新入幕。得意は突き、押し、左四つ、寄り。182センチ、145キロ。

  1. 名脇役の斎藤洋介さんが死去 69歳、人知れずがんで闘病

  2. 中露〝蜜月崩壊〟習主席がプーチン氏見捨てた!? 「ロシアの敗北は時間の問題」中国元大使が発言 インドの浮上で変わる世界の勢力図

  3. 中村玉緒の息子・鴈龍さん、孤独死していた…55歳

  4. 立民・辻元氏は「ブーメランのプロ」 旧統一教会関連団体の勉強会参加、維新・馬場氏が苦言 国葬当日、党の公表に「卑劣なやり方」政治学者

  5. 立川志らく「洒落がキツすぎます。あんパンの恩返しもまだしていない」 三遊亭円楽さん死去に悲痛