ソチ冬季五輪のフィギュアスケート男子ショートプログラム(SP)で、「皇帝」と称されるトリノ五輪覇者のプルシェンコ(ロシア)は故障を理由にSPを滑らないまま演技直前に棄権した。
7番目に演技予定だったプルシェンコ。演技直前の6分間練習でトリプルアクセルの着氷が乱れると苦しげな表情を浮かべ、故障したことをうかがわせた。名前を呼ばれたものの、演技には入らず、首を横にふり、腰を押さえながらレフェリーに棄権を申し出た。プルシェンコは昨年1月に腰を手術していた。
プルシェンコは昨年12月のロシア選手権で優勝を逃して1枠の代表入りを一度は諦めたが、ロシア連盟による異例のテスト演技を経て母国開催の五輪に立った。団体では男子フリーで1位になるなど優勝に貢献、通算でフィギュア史上最多に並ぶ4個目のメダルを手にし、日本勢の強力なライバルとみられていた。
日本人選手はこの後、羽生結弦(ANA)が19番目に登場、高橋大輔(関大大学院)は29番目、町田樹(関大)は最終30番目に演技する。