参院選まとめ 自公圧勝、改憲勢力3分の2に 野党共闘は不発…

第24回参院選は7月10日、投開票が行われ、憲法改正の国会発議に必要な3分の2以上の議席を改憲勢力が衆参両院で確保した。一方、野党は「改憲勢力の3分の2阻止」に失敗し、明暗分かれる結果に。今回の参院選の主なポイントをまとめた。

《第24回参院選(2016年7月10日投開票)》
参院議員の任期は6年で、3年ごとの通常選挙で定数242の半分の121を改選。今回は選挙区(改選73)に225人、比例代表(同48)に164人の計389人が立候補した。「18歳選挙権」が国政選挙で初適用され、18、19歳の約240万人が有権者となった。

参院選、与党が圧勝

改憲勢力3分の2超、国会発議が可能に

焦点の憲法改正では、自民、公明両党とおおさか維新の会などの改憲勢力が、国会発議の要件となる3分の2(非改選と合わせて162議席)に必要な74議席以上を確保した。

参院選 改憲勢力3分の2超、発議可能に 現職2閣僚落選受け、首相は8月に内閣改造へ

首相「憲法改正は落ち着いて取り組みたい」

安倍晋三首相(自民党総裁)は10日夜のTBSの番組で、憲法改正について「私の任期はあと2年だが、自民党としての目標だから落ち着いて取り組んでいきたい」と述べ、重ねて意欲を示した。

安倍首相が内閣改造・自民党役員人事を表明「新たに強力な布陣作る」

現職2閣僚が落選…8月に内閣改造へ

自民、公明両党は改選121議席の過半数を得たが、岩城光英法相(福島)と島尻安伊子沖縄北方担当相(沖縄)の現職閣僚2人は落選した。これを受け、首相は8月に本格的な内閣改造を実施すると周囲に明らかにした。

参院選 改憲勢力3分の2超、発議可能に 現職2閣僚落選受け、首相は8月に内閣改造へ

投票率は54.70%、前回上回るも過去4番目に低い数字

総務省は今回の参院選の投票率が選挙区54.70%、比例代表54.69%だったと発表した。前回2013年の52.61%を選挙区で2.09ポイント、比例代表で2.08ポイント上回ったが、1947年の第1回以降で4番目に低い投票率となった。

参院選 投票率54・70%と発表 総務省、4番目の低さ

当選確実となった候補者に花をつける安倍晋三首相(自民党総裁)=7月10日、東京・永田町の自民党本部(納冨康撮影)

当選確実となった候補者に花をつける安倍晋三首相(自民党総裁)=7月10日、東京・永田町の自民党本部(納冨康撮影)

野党共闘は不発…

民進党、議席大幅減…岡田代表「訴える力が弱かった」

民進、共産、社民、生活の野党4党は参院選で共闘したが、結果は不発に終わった。特に民進党は改選43から大幅に議席を減らすのが確実。岡田克也代表は改憲勢力の3分の2を阻止できず、「残念だ。訴える力が弱かった。代表としての責任はある」と語った。

参院選 民共共闘は不発…民進党の岡田代表「力弱かった」 代表続投は「白紙」

共産党、思わぬ劣勢…志位委員長「もっと勝ちたかった」

共産党は、改選3を上回るのは確実だが、3年前に獲得した8議席には届かない見通しで、ここ数年続いた躍進の流れに水を差した形となった。「もっと勝ちたかった」。メディアに対し、志位和夫委員長は表情を曇らせ、打ち明けた。

参院選 共産・志位和夫委員長、カメラマンに笑顔促されるも劣勢で暗い表情

民進党の開票センターで、報道陣のインタビューに答える岡田克也代表=7月10日、東京都千代田区(宮崎瑞穂撮影)

民進党の開票センターで、報道陣のインタビューに答える岡田克也代表=7月10日、東京都千代田区(宮崎瑞穂撮影)

会見を行う共産党・志位和夫委員長=7月11日、東京都渋谷区(春名中撮影)  

会見を行う共産党・志位和夫委員長=7月11日、東京都渋谷区(春名中撮影)  

中小政党では明暗

おおさか維新健闘、11議席以上を確保

おおさか維新の会は6議席以上が確実となり、非改選とあわせ11議席以上を確保。参院で予算を伴わない法案を単独で提出することが可能になった。圧倒的な存在感を発揮した橋下徹前代表の政界引退を受けた初の国政選挙だったが、健闘した形だ。

参院選 おおさか維新健闘 社民は党首落選で崖っぷち…中小政党の明暗くっきり

社民党は吉田党首が落選し、党存続が危うい崖っぷちの状態に

社民党は吉田忠智党首が落選。政党要件の一つである「国会議員5人以上」を欠く見通しとなったが、前回の参院選で「得票率2%以上」を満たしており、政党としては当面存続。だが、党首落選により、前身の社会党結党から70年余りの歴史を誇る「護憲政党」は、空中分解の危機に直面する。

参院選 おおさか維新健闘 社民は党首落選で崖っぷち…中小政党の明暗くっきり

大勢が判明し会見する社民党の吉田忠智党首=7月11日未明、東京・永田町の社民党本部(古厩正樹撮影)

大勢が判明し会見する社民党の吉田忠智党首=7月11日未明、東京・永田町の社民党本部(古厩正樹撮影)

10代の新たな有権者たちは…

投票傾向は自民党が40%でトップ、中高年よりも支持

共同通信社の出口調査によると、新たに有権者に加わった18、19歳の比例代表の投票先は、自民党が40.0%で、全世代の38.2%に比べ高かった。世代別で比較すると自民党に投票した10代は、20代の43.2%、30代の40.9%に次ぐ3番目の多さで、中高年よりも自民党を支持している結果となった。

参院選 18、19歳の投票傾向は自民党が40%でトップ 民進党は全世代より低調

「住みやすい社会を考えて投票」「主張よく分からなかった」

過疎化が深刻化する和歌山県紀美野町の高校3年生(18)は、「住みやすい社会を考えて投票したつもりだ」と語った。東日本大震災で福島県から避難を続けている会社員(19)は、「政党ごとの主張や目標まではよく分からなかった。勉強不足を実感したので、次回は納得のできる投票をしたい」と話した。

参院選 「政党ごとの主張や目標よく分からなかった」18、19歳の若者は何を託したのか

投票所に向かう女子大学生(18)。どの党の政策も同じように見え、誰に1票を投じるか悩んだが「投票で自分が選んだという自覚と責任感が生まれました」と話した=7月10日

投票所に向かう女子大学生(18)。どの党の政策も同じように見え、誰に1票を投じるか悩んだが「投票で自分が選んだという自覚と責任感が生まれました」と話した=7月10日

初の「合区」では

合区となった改選1人区では自民が全勝

合区となった鳥取・島根、徳島・高知の改選1人区で自民が全勝。鳥取・島根では、島根県出身の自民現職の青木一彦氏が、鳥取県出身で野党統一候補の福島浩彦氏を圧倒した。徳島・高知でも、自民現職の中西祐介氏が組織力を生かして勝利した。

中国・四国で自民圧勝 民進は広島の1議席のみ

高知と徳島、鳥取では投票率が過去最低に

今回の参院選では人口の少ない隣接選挙区を統合する合区が導入され、対象となった高知では都道府県別でワーストの45.52%。徳島(46.98%)、鳥取(56.28%)もそれぞれ県の最低投票率を更新した。

参院選 投票率54・70%と発表 総務省、4番目の低さ

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