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新型ノロウイルス、秋から冬に大流行の恐れ…感染を防ぐには?

激しい嘔吐や下痢を引き起こすノロウイルスの新型が国内で感染を広げていることが分かった。多くの人は免疫がなく、秋から冬にかけて大流行する恐れがある。どう気をつけたらいいのか。

《ノロウイルス》
嘔吐(おうと)や下痢などの胃腸炎を起こすウイルスで、食中毒の原因にもなり、毎年秋から冬にかけて本格的な流行を繰り返す。感染力が非常に強いのが特徴で、患者のおう吐物や便などウイルスで汚染された物に触った手などを介して口から感染する。ワクチンや特別な薬はないため、治療は、おう吐や下痢によって脱水症状を起こさないよう水分を補給する対症療法が中心。

新型ノロウイルス、大流行の恐れ

新型「GII・17」、ヒトへの感染のしやすさに関わる部分が変異

川崎市健康安全研究所と国立感染症研究所などのグループが行った調査によると、ノロウイルスの「GII・17」という型が急激に増え、ことし初めから国内で感染を広げていたことが分かった。従来の型よりヒトへの感染のしやすさに関わる部分が変異し、ヒトが免疫を持っていない新たなウイルスになっていたという。

ノロウイルスが変異 免疫持たず大流行のおそれ〔2015年8月28日 NHK〕

多くの人は免疫なく大流行する恐れ…国内だけでなく海外でも報告例

ノロウイルスの新型は、毒性は従来と変わらないが、多くの人は免疫がなく大流行する恐れがある。川崎市では「GII・17」に感染した患者を今年6月末までに36人確認。川崎市以外に、長野県や栃木県、大阪府などでも確認されており、海外でもアジアを中心に検出され、米国や欧州でも報告例があるという。

新型のノロウイルス拡大 免疫なく大流行に警戒 神奈川、長野などで確認

2006年の大流行もウイルス変異が原因…患者数は300万人以上に上った

ノロウイルスは2006年に大流行した際にも、これまで流行してきたウイルスが変異し、新型ウイルスとして感染を広げた。国立感染症研究所の推計では、06年の全国の患者数は3カ月間(9月~12月)で約303万9000人に上った。

遺伝子変異で免疫効かず 「新型ノロウイルス」が大流行の兆し〔2015年9月3日 日刊ゲンダイ〕

「新型だからといって特別な対策は必要ない。手洗いや加熱調理を徹底してほしい」と研究所

岡部信彦・川崎市健康安全研究所長は「過去最悪の感染者が出た2006年のような大流行も考えておくべきだ。新型だからといって特別な対策が必要なわけではなく、十分な手洗いや二枚貝の加熱調理を徹底してほしい」と呼びかけている。

ノロウイルス:新型急増中 流行の兆しに要注意〔2015年09月24日 毎日新聞〕

新型ノロウイルスの立体構造(川崎市健康安全研究所提供)

新型ノロウイルスの立体構造(川崎市健康安全研究所提供)

最悪死亡も…ノロウイルスの怖さ

どうやって感染? 近年は「食品取扱者」を介するケースが増加

ノロウイルスは主に、生の魚介類のほか、患者の嘔吐・排せつ物を触った手を介し、口から感染が広がる。しかし近年は調理や配膳の担当者などの食品取扱者を介しウイルスが食品などに付着、それを食べた人が感染するケースが多い。

ノロウイルス「症状ない人」から感染拡大 調理前、トイレ後の手洗い徹底を

症状は嘔吐、下痢、腹痛、発熱など…ワクチンはなく対症療法のみ

主な症状は嘔吐(おうと)や下痢、腹痛などで、発熱することもあるが高熱にはならないことが多い。ワクチンや特別な薬はないため、治療は嘔吐や下痢によって脱水症状を起こさないよう水分を補給する対症療法が中心となる。「ひどい場合は1日10回以上も嘔吐や下痢を繰り返すこともある」(国立感染症研究所)という。

【Q&A】予防から感染、治療まで…ノロウイルスの基礎知識

乳幼児や高齢者は吐いたものをのどに詰まらせ、窒息で死亡するケースも

通常は数日間で自然に回復するが、乳幼児や高齢者の場合、脱水症状を起こし、入院による点滴などが必要になったり、吐いたものをのどに詰まらせ窒息で死亡したりすることもあり注意が必要。

ノロウイルスが変異 免疫持たず大流行のおそれ〔2015年08月28日 NHK〕

「胃が気持ち悪いのが上がってくると思ったら、下からも…」(経験談)

ノロウイルスにかかったことがある人は、「最初は胃が気持ち悪いなというところから始まって、胃が気持ち悪いのが、どんどん上に上がってくる感じと思ったら、下からも。トイレからも離れられないような感じで」と話す。

「新型ノロウイルス」大流行のおそれ 神奈川・川崎市で36人感染〔2015年10月2日 FNN〕

ノロウイルス感染を防ぐには?

予防にはまず手洗いをしっかり行うことが大事、調理の前にも

ノロウイルスは感染力が非常に強く、手指や食品を介して口から感染する。このため、予防にはまず手洗いをしっかり行うことが大事。家庭で調理をする場合も症状の有無にかかわらず、調理前に丁寧に手を洗おう。

まもなく全国で流行のピーク…正しい感染予防は?

カキやアサリなどの二枚貝はしっかりと加熱調理を

カキやアサリなどの二枚貝の内臓にはノロウイルスが蓄積することがあるため、生や半生で食べると食中毒にかかる可能性がある。しっかり中まで火を通して調理を。加熱は中心温度85℃~90℃で、90秒間以上が目安。

ノロウイルス感染予防の徹底を!〔東京都福祉保健局〕

患者の汚物処理に注意…マスク・手袋を着用し、ふき取った雑巾などは捨てる

身近に患者がいる場合、嘔吐物や下痢便などの汚物にはノロウイルスが大量に含まれているため早く処理する必要がある。マスク・手袋をしっかりと着用し、雑巾などで汚物をしっかりとふき取り、その雑巾はビニール袋に入れて密封し捨てる。その後うすめた塩素系漂白剤(ハイター、ブリーチなど)で嘔吐などがあった場所(床、ドアノブ、トイレの便器など)を消毒する。

ノロウイルス感染症、予防方法を教えて〔子育て応援団〕

《ノロウイルスの予防策まとめ》

・帰宅時や調理前には、せっけんでよく手を洗う
・患者の汚物を処理するときはマスクや手袋をする
・カキなどの二枚貝や生ものは中心部まで加熱する
・調理器具やウイルスで汚れた衣類などは、熱湯や次亜塩素酸(家庭用の塩素系漂白剤に含まれる)でしっかり消毒する

なにが怖いの? 対処法は? 今秋流行が予想されている新種ノロウイルスについて〔2015年10月9日 Benesse〕

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