「所得低いほど○○」 “衝撃的”な調査結果を集めてみた

肥満ぎみ、高い喫煙率、歯も少ない―。低所得者の生活習慣の傾向が、国の「国民健康・栄養調査」などで浮き彫りになっている。これまでも漠然とイメージされてきた内容といえないこともないが、数値化を経てどう事態改善につなげられるかが肝心だ。

《国民健康・栄養調査》
国民の生活習慣など明らかにするための厚労省の調査。目的は「国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基礎資料を得ること」。2015年12月公表の最新調査では初めて所得と食生活の関連性に触れた。回答のあった全国3648世帯を、「低所得層(=世帯所得200万円未満)」「中所得層(同200万円以上600万円未満)」「高所得層(=同600万円以上)」に3分類して分析した。

所得が低いほど食事の栄養バランス偏る?

低所得の人ほど…米やパン、麺などの穀類をよく摂取している

2014年「国民健康・栄養調査」では、米やパン、麺など穀類の1日当たり平均摂取量は、高所得層(=世帯所得600万円以上)の男性は494(女性352)グラムだったのに対し、中所得層(同200万~600万円未満)は520(同359)グラム、低所得層(同200万円未満)は535(同372)グラムで、低所得ほど多かった。

低所得者ほど穀類摂取=肉野菜少なく、食事に偏り-喫煙者は増加・厚労省調査〔2015年12月9日 時事ドットコム〕

一方で、野菜の摂取量は低い

野菜の摂取量については高所得層は男性322(女性313)グラム、中所得層は男性288(女性284)グラム、低所得層では男性253(女性271)グラムだった。

低所得者ほど穀類摂取=肉野菜少なく、食事に偏り-喫煙者は増加・厚労省調査〔2015年12月9日 時事ドットコム〕

肉類もあまり摂っていない

肉類の摂取量については所得600万円以上は男性122グラム、女性83グラム、200万~600万円未満は男性111グラム、女性78グラム、200万円未満では男性101グラム、女性74グラムだった。

平成26年 国民健康・栄養調査結果の概要〔2015年12月10日 厚労省(PDF)〕

所得が低くなるほど健康管理もおろそかに?

低所得の人ほど…健康診断を受けない

国民健康・栄養調査によると、健康診断を受けていない人の割合は、600万円以上の男性で16.1%だったのに対し、200万円未満では42.9%にのぼり、所得が低くなるほど高くなっていた。

所得低いほど栄養バランスよい食事取れず〔2015年12月13日 NHK〕

特に女性は喫煙率が高くなる

喫煙者の割合は、特に女性では、所得600万円以上が5.6%であるのに対し、200万~600万円未満は9.2%、200万円未満は3倍近い15.3%だった。

低所得者ほど米・パン摂取 厚労省調査、野菜・肉類は少なく 〔2015年12月10日 日本経済新聞〕

歯の数も少ない

「歯の本数が20本未満」と答えた人の割合は、男性では所得600万円以上で20.3%だった一方、200万円未満では1.7倍の33.9%だった。この傾向は女性でも同じで、所得が低いほど歯の本数が少ない割合が高かった。

所得低いほど歯の本数少ない、厚労省調査〔2015年12月9日 TBS Newsi〕

歩かなくなる

一日の歩数の平均値は、特に男性では、所得600万円以上が7592歩で、200万~600万円未満が7606歩であるのに対し、200万円未満は6263歩と1000歩以上の差がつく。

平成26年 国民健康・栄養調査結果の概要〔2015年12月10日 厚労省(PDF)〕

肥満の割合が高くなる

「肥満」の割合は、男性の場合、所得200万円未満は38.8%で、600万円以上の25.6%と比べて1.5倍だった。

所得低いほど歯の本数少ない、厚労省調査〔2015年12月9日 TBS Newsi〕

特に中年男性は入院する割合も高い

千葉大の研究チームの研究結果(11月発表)では、性別に関係なく、すべての年齢層で、所得が低くなるほど外来での受診割合が低下することが判明。また、40~59歳の中年男性は、所得が低いほど入院する割合が上昇することがわかった。401万円以上の所得では3.9%だった入院割合が、無所得で5.6%にまで増えた。

低所得者ほど通院控え入院増 千葉大調査〔2015年11月17日 毎日新聞〕

低所得家庭の子供は学力も低い?

「子供の学力が世帯年収と正比例」(お茶の水女子大)

お茶の水女子大学の研究グループは2009年、世帯年収を12段階に分け、国語と算数の平均点を調査した。結果、世帯年収200万円未満と1200~1500万円の世帯では正答率に約20ポイントもの差があり、世帯年収と子供の学力が正比例したという。

お茶の水女子大学委託研究・補完調査について〔2009年8月4日 お茶の水女子大学・耳塚寛明教授〕

「正比例することは業界内では“公然の事実”」(大手進学塾勤務経験者)

大手進学塾に勤務経験のある男性は「両親の所得と子供の学力はきれいに正比例する。これは業界内で“公然の事実”」と話す。大手塾では、両親の年収や学歴、居住地域などのデータをとることも多く、データから所得による学力格差が見て取れるという。

家庭の所得が低いほど子どもの学力は低下する?〔2012年4月27日 週刊ダイヤモンド〕

所得の違いは消費行動に現れる?

低所得者の89%「宝くじは買わなきゃ当たらない」

日刊SPAが低所得者(年収300万円台以下)のサラリーマン200人に行ったアンケート結果では「宝くじは買わなきゃ当たらない」との回答者が89%に上った。宝くじで一獲千金を夢見る人のほか、中には「株はリスクを伴うので興味ない」(33歳・問屋)と、ギャンブルと投資を同一視している人も多かったという。

低所得者の消費行動を調査 その共通点とは?〔2014年10月13日 日刊SPA〕

米国でも類似傾向…「低所得者は年間所得の5%を宝くじに費やす」

米国の調査結果では、年収1万3000万ドル(約114万円)以下の家庭では、平均すると1年に645ドル(約5.6万円)を宝くじに費やしていることが分かった。研究チームは、自分自身の所得が一定水準を下回っていると感じると、人はリスクを取りがちになり、貧困のワナにも陥りやすいとしている。

なぜ所得の低い人ほど宝くじを買うのか〔2012年10月19日 PRESIDENT Online〕

低所得者の87%が「流行モノはいつ買うの?今でしょ」に「Yes」

日刊SPAのアンケート調査では、低所得者の87%が「流行モノはいつ買うの?今でしょ」に「Yes」と回答。“新作”や“流行”というキーワードには弱い傾向がみられたという。

低所得者の消費行動を調査 その共通点とは?〔2014年10月13日 日刊SPA〕

質問内容 「Yes」の回答率(%)
宝くじは買わなきゃ当たらない 89
流行モノはいつ買うの?今でしょ 87
限定品と言われたら心躍る! 85
店員に断ることができない 80
LINEスタンプは10個以上所持 77
早割りを利用したことがない 70
コンビにで3000円以上買い物する 64
「コスパ」という言葉に反応する 60
歩くのすら面倒くさい 59

※「日刊SPA!」のアンケート調査結果より

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