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大船渡・佐々木にメジャースカウト驚愕「今まで見た中で最高の素材…こんな高校生、米国にいない!」

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ロイヤルズ・大屋スカウトらメジャーからも熱視線を浴びる佐々木 1/1枚  大谷翔平投手(24)=エンゼルス=が花巻東(岩手)時代にマークした160キロを上回る、国内高校生史上最速の163キロを計測した大船渡の佐々木朗希(ろうき)投手(3年)には、秋のドラフト会議で1位指名競合確実といわれるNPB(日本野球機構)12球団はもちろん、米大リーグも驚愕。“令和の怪物”には「世界最高の高校生」との声まで挙がり始めた。今後日米を股にかけた争奪戦に発展してもおかしくない。

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 7日まで3日間行われた「U-18高校日本代表1次候補合宿」に参加した佐々木が、見る者すべての度肝を抜いたのは6日の紅白戦。

 ネット裏の中日のスピードガンが163キロを計測し、2イニングを投げ6者連続三振。日米12球団46人のスカウト陣は想像を絶する迫力に声を失った。

 米大リーグ・ロイヤルズの大屋博行国際スカウト(53)もその1人だった。ダイヤモンドバックス、ブレーブスをへて昨年からロイヤルズに移り、大リーグスカウト歴22年目を迎えたベテランをして、「アベレージ(平均)でも153-154キロは出ていた。初めて生で見て、びっくりしましたよ。今まで見た中で最高の素材。こんな高校生、広い米国にもなかなかいません。評価というより、どうしてこんなすごい素材が日本に現れたのか、あっけに取られました」と激賞させる。

 佐々木は身長190センチ、体重86キロ。「決して筋骨隆々ではない、一見ひょろっとした体形。色白だし、目いっぱい投げている雰囲気もない。力感のないフォームから、いとも簡単にとんでもない球速を出してしまう印象。フィールディングも軽快で、野球選手というよりバスケットの選手を思わせる。いわゆる野球名門校でない、岩手の県立高校の選手だけに、“手垢”がついていない分、限りない伸びしろも感じます」(大屋スカウト)と非の打ちどころがない。

 高校時代の大谷(193センチ、86キロ。最速160キロ)とよく比較されるが、大屋スカウトは「はっきり言って、投手としてのセンスは大谷君より上。変化球に関しては、高校時代の大谷君はスライダーが抜けることが目立っていたが、佐々木君は器用で数種類のスライダーを使いこなしているし、チェンジアップの精度も高い。本人は変化球に興味があって研究心旺盛だそうで、今後もいろいろ覚えるでしょう」と断言する。

 高校日本代表候補の1人である中京学院大中京(岐阜)の藤田健斗捕手(3年)が佐々木のボールを受けたが、球速についていくのが精いっぱいで「怖かった」と述懐。大屋スカウトは「捕手も容易には捕れないという意味では、とんでもない角度のスライダーを投げていた全盛期のランディ・ジョンソン(2009年限りで現役引退)を思い出しました。既存の投手にたとえるのは難しい」。佐々木は右のオーバースロー、ジョンソンは左のサイドスローに近いスリークオーターで、タイプが全く違うが、その突出ぶりを通算303勝、サイ・ヤング賞5回の“メジャー史上最高左腕”にたとえるしかなかった。

 佐々木は現時点で進路を国内プロ1本に絞っているが、「(メジャーへの)思いは今はありませんが、これから先、その時その時で考えていきたい」と含みも持たせている。

 163キロの評判が米国に伝われば、夏の県大会を待たず、2011年東日本大震災から復興途上で人口3万6475人(今年2月末現在)に過ぎない岩手県大船渡市に、メジャー球団の編成担当幹部クラスが殺到するのは間違いない。

 これほどの実力を備える右腕だが、甲子園は未出場で、最後の夏も容易ではない。チームは昨秋の岩手県大会準決勝で盛岡大付、3位決定戦でも専大北上に敗れ東北大会進出を逃し、選抜大会にはほど遠かった。県内には他にも、大谷の母校の花巻東ら強豪がひしめいており、佐々木は全国の舞台を知らないまま、進路決定の秋を迎える可能性もある。

 佐々木自身は不本意だろうが、日米のスカウトは口をそろえて「仮に甲子園に出られなくても、佐々木の評価に変わりはない。むしろ甲子園に出ればどうしても登板過多になりがちだから、ほどほどで負けてくれた方がありがたいのが本音」というのだから、大きなケガでもしない限り、佐々木の株はストップ高だ。

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