記事詳細

「うつヌケ」るきっかけに 大阪出身の漫画家、17人の壮絶体験描く

更新
産経新聞

鬱病の経験者らの声をまとめた著書を手にする田中圭一さん=大阪市中央区 1/2枚  原因不明の恐怖や不安に常にさいなまれ、生きるのがつらい-。そんなうつ状態から回復した自身の体験や、経験者へのインタビューをまとめた大阪府枚方市出身の漫画家、田中圭一さん(55)のドキュメンタリー漫画「うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち」(KADOKAWA)が注目されている。ミュージシャンの大槻ケンヂさんや作家の宮内悠介さんらうつ経験者17人の実体験をもとに、「うつは心のガン。うつヌケには周囲の理解や早期の対応が必要」と警鐘を鳴らす。(木ノ下めぐみ)

<< 下に続く >>

 《2012年5月4日(金) この日はボク 田中圭一の命日になる-はずでした》

 花に囲まれた葬儀場の祭壇に自身の遺影が並ぶ。田中さんがうつの症状に苦しんでいたとき、幾度となく想像した自身の葬儀の光景だ。「つらいと悲鳴を上げる体に『50歳の誕生日に死んであげるからそれまでは頑張ってくれ』と脳が約束した」と田中さんはいう。追い詰められていく自身の体験を語るページからは鬱病の恐ろしさが伝わる。

 今回の作品には田中さん自身の経験のみならず、著名人や編集者、OL、教員など幅広い人の事例が盛り込まれている。

 うつを広くわかりやすく伝えようと、作中では鬱病患者を取り巻く不安をぶよぶよとした物体として描いたり、うつヌケした世界をカラーで表現したりするなど可視化に努めた。また「うつの人もそうでない人も手に取りやすいように」と淡いピンク色を基調とした優しいデザインにした。

写真一覧

  • ミュージシャンの大槻ケンヂさんのうつヌケ体験を描いた回。鬱病により、まとわりつく不安をぶよぶよとした物体で表現した©田中圭一

注目ニュース

    アクセスランキング

    iza! ソーシャルメディア公式アカウント

    • twitter
    • facebook
    • google+
    • iza!を読む