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熊本地震1年 阿蘇立野病院が診療再開 住民安堵、院長「再生への灯火に」

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産経新聞

 病院の再開は絶望視されていた。昨年4月16日の本震で病棟3棟のうち2棟が壊滅的被害を受け、残る1棟も損傷。近くの阿蘇大橋が崩落し、病院は村中心部から分断された。業務を休止せざるを得ず、入院患者70人は全員を別の病院に転院させた。

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 全140人の職員の解雇も余儀なくされ、昭和54年開院以来、初めての危機を迎えた。上村院長は「地域医療の役割を果たせなくなり、苦しい1年だった」と振り返る。

 ただ、かかりつけ医としての責任を果たそうと、被災約1カ月半後には、村内の特別養護老人ホームの一角を借りる形で診療所を開設。解雇した看護師ら約30人も呼び戻し、内科や外科の診療を始め、村外の仮設住宅に避難する住民らを巡回診療して回ったという。

 診療所は医療機器が十分でなく、エックス線検査もできないが、それでも住民は頼ってくれた。「やっぱり長年診てくれている先生が安心」「先生と話すと立野の暮らしを思い出す」。そんな声を聞き、上村院長は「皆さんが帰りたい場所で病院を再開する」との思いを強くした。

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  • 診察する上村晋一院長=12日午後、熊本県南阿蘇村

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