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【衝撃事件の核心】「助けて」哀願する妊婦に飛び蹴り ゆがんだ親子愛が生んだ凶行

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【衝撃事件の核心】「助けて」哀願する妊婦に飛び蹴り ゆがんだ親子愛が生んだ凶行

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 母子らで強盗を計画して妊婦を襲撃したとして、神奈川県警少年捜査課などが、41歳の母親と17歳の次男ら計4人を逮捕した強盗致傷事件。「女をボコボコにしてバッグを奪ったことは間違いありません」-。次男で防水工の少年は、捜査員の調べに対し、素直に容疑を認めているという。「助けて」と哀願する女性に容赦のない暴行を加えた犯行のきっかけは、母親の借金の穴埋めのためだったというが…。(小野晋史)

 ■身体が宙に浮くほどの暴行

 今月5日までに同容疑で逮捕されたのは、飲食店でコンパニオンをしている母親=同県綾瀬市▽次男で防水工の少年=同県海老名市▽中学で防水工の少年と同級生だった無職少年2人=いずれも(17)、同市-の計4人。

 事件は7月30日午後11時10分ごろに発生。小田急線海老名駅に近い海老名市上郷の人通りの少ない路上で、1人で歩いて帰宅途中だったハワイアンキルト講師の女性(34)を少年3人が襲い、現金約10万円などが入ったボストンバッグを奪った。

 女性は妊娠しており、「お金あげるから殴らないで」と哀願したが、いきなり顔面を殴られたほか、後ろから飛び蹴りをされるなどして転倒。殴る蹴るの暴行は容赦なく、一瞬身体が宙に浮くほどだったという。少年らの逃走直後に男性が通りかかり、血だらけで倒れている女性に気づいて110番通報した。

 ■結論は“他人から奪う”

 女性のけがは重かった。外傷性くも膜下出血や腹部外傷、顎(がく)関節炎や一過性健忘症で一時、意識不明の重体に陥って集中治療室に入った。治療期間は40日にも及んだ。腹部をけがしても、胎児が無事だったのは不幸中の幸いだった。

 女性は妊娠11週目で外見上は妊婦と見分けるのが難しく、少年らは気づかなかったというが、哀願する女性への犯行は許されるものではない。

 次男によると、女性を襲撃したきっかけは、事件の1週間前に母親が借金の存在を打ち明けたことだったという。実際に借金があったかどうかは捜査中だが、7月末までに工面しなければならなかったようだ。

 離婚した母親と別居していた次男は、借金の話を聞いて何とか金を工面しようと、友人らに打診して回った。しかし、どうにもならずに時間だけが過ぎていき、最後にたどりついた結論は、“他人から奪う”という安易なものだった。

 ■「捕まるなよ」と“気遣い”

 強盗を決意した次男は母親に計画を打ち明け、中学時代の同級生だった海老名市在住の無職少年2人(うち1人はラオス国籍)も加わる。母親は犯行現場付近まで車で送迎しており、次男らに「やりすぎるんじゃないよ。捕まるなよ」などと“気遣い”を見せていた。

 女性から奪った現金は約10万円。母子は仲間の少年2人に数万円ずつ分け前を与え、残り数万円が手元に残った。その金額がどれだけ借金返済の足しになったのかも不明だ。

 事件後、別の少年グループに関する事件捜査を進めていた捜査員が、犯行の噂を聞きつけて慎重に捜査。11月27日に少年1人を逮捕したのを皮切りに、4人全員の逮捕に至った。

 4人は取り調べに素直に応じ、次男は「実母を助けてあげたかった」という趣旨の供述をしているという。一方で、被害に遭った女性に対する謝罪の言葉は伝わってこない。母親の借金の穴を埋めるために、“ゆがんだ親子愛”が引き起こした強盗という今回の凶行。県警は同種の事件がほかにも起きていないか、慎重に調べている。

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