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元銀行マンと新聞記者が振り返る「イトマン事件」…全容は解明されず、今も残る「バブル恐怖症」

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産経新聞

 田村 今は金融庁の森信親長官がどんどんお金を貸すようにいっているのに矛盾している。無担保・無保証の融資は厳しくチェックしている。

<< 下に続く >>

 --いまだにバブル恐怖症があるということか

 国重 国民性の問題ではないか。

 田村 金融庁としても、融資先の企業が経営破綻した場合に、当局のチェックが緩いからとメディアでたたかれるのが怖いのだろう。

 --今の邦銀を見て、イトマン事件の教訓は生かされていると思うか

 国重 マイナスの方が大きいと思う。日銀がこれだけ金融緩和しても、お金が世の中に流れていかない。銀行は借り入れを申し込んできた企業に担保があるかを聞いて、主力取引銀行がどこかはっきりすれば融資を引き受けるような状況だ。森長官は成長性のあるベンチャー企業にもっと融資するよう言っている。でも、日本国内のITベンチャーへの融資実績は、米国の千分の1程度しかない。銀行は本来、担保がなくても将来性があると思ったらお金を出さないといけないが、それができていない。これはバブルの反動だろう。

 田村 バブル崩壊後の8~9年ごろになると、企業の財務や経営状況に関係なく、銀行が新規融資や継続融資に消極的になる「貸し渋り」、銀行が既に貸し出したお金を回収しようとする「貸しはがし」が出てくる。

写真一覧

  • 「イトマン事件」を振り返る国重惇史氏(右)、大塚将司氏(中央)、田村秀男産経新聞特別記者(三尾郁恵撮影)
  • 住友銀行元取締役の国重惇史氏
  • 元日経新聞記者で作家の大塚将司氏
  • 田村秀男産経新聞特別記者

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