このニュースに関連した操作メニュー
ニュース記事評価
“将来のリーダー”はインドで鍛えろ 国際競争生き残りにかける日本企業
2012/08/01 22:42更新
この記事に関連するフォト・情報
記事本文
入社間もない社員を海外で育成する海外トレーニー(研修員)制度を導入する日本企業が増すなか、新興国のインドへ若手を派遣する会社が増えている。ビジネス習慣や国民性などが日本や欧米先進国と大きく異なり、経済成長が見込まれるインドで、国際競争に勝ち抜く能力を培わせようというのが共通した企業の思いだ。最近は、スズキの子会社の工場で暴動が起きるなど日系企業にとって試練も少なくないが、とかく「内向き」と批判されがちな若手社員は、「将来のリーダー」としての力を蓄えている。
インド西部の商業都市ムンバイ。2008年11月にイスラム過激派による同時テロが発生し、160人以上が犠牲になった街だ。大手商社、丸紅の関連会社の社員も銃弾を受け、1人が死亡、1人が負傷した。
現場の最高級ホテルとは目と鼻の先の丸紅インド・ムンバイ支店に、鈴木章充(あきみつ)さん(28)が本社からトレーニーとして派遣されたのは今年3月のことだ。丸紅は、2010年度に総合職入社7年目までの海外経験を必須化し、若手の海外派遣を進めているが、鈴木さんはインドへ派遣された第1号となった。
海外生活の経験がなかった鈴木さんは、国際舞台での仕事を希望し丸紅に入社。テロについては「自分が危険な状態に陥らないよう意識を集中させるしかないと思った」という。
関連記事
記事本文の続き インドで仕事にもまれるうちに実感したのは日本の若者の危機感の欠如だ。「内向きな日本人は、世界的な経済感覚を養うチャンスを失っている」と日本の将来を案じるようになった。
鈴木さんのインド人上司、サンジェイ・アロラさん(46)は「日本人はコンセンサスを得てから行動しようとするから時間がかかり、他国に後れをとっている。インド人はもっと積極的だ。鈴木はインドで多くのことを学んでいる」と話す。
電機大手、NECがインドへの4人目のトレーニーとしてムンバイ事務所に派遣した室田麻希さん(26)も、インドで刺激を受けている若者の一人だ。
「インドでは顧客に、何でも今日中にやってくれと言われる。車の運転でも割り込んでいかないとなかなか進めない」と、人口12億超の大国で競争していく厳しさを目の当たりにした。
「日本のような、あうんの呼吸では意思は伝わらない。はっきりした説明が求められる」という。
NECインドの小出浩一朗副社長は「入社して年次を経てから来たのでは、現地スタッフに対し、上からモノを言うような人もいる。日本人がインド人より偉いわけではないことを若いうちに実感させる必要もある」と効果を実感する。
大手商社の三井物産は、営業部門に追加して3年前から法務部門の若手をインドに派遣している。インド三井物産の望月浩史業務部長は「インド人との交渉は厳しく、生活するだけでも大変な現場の最前線で、営業部とともに戦うことで高いハードルを乗り越える力がつく」と指摘する。
大手商社、住友商事に入社した5年目の1986年に、ニュージーランドで約1年間の長期出張を経験したインド住友商事の沖広克也社長は「海外現場での業務経験が、その後の自分の仕事のベースになった」と振り返る。そのうえで、「若者はネットなどで情報を集めるのは得意だが、大事なのは対人間の交渉力。将来のリーダーとして若手に期待するのは、日本の常識は世界では通用しないという視野の広さと、多様なものを受けいれる柔軟性を持つことだ」と話している。
(ムンバイ 岩田智雄)
広告
話題のニュース
ニュース記事ランキングの一覧
| タイトル | 更新日付 | 補足情報 |
|---|---|---|
| 「小銭稼ぎ」発言…橋下氏、批判は続行「僕に『… | 06/18 12:24 | |
| 中国“化けの皮”はがれ始める 経済指標は水増… | 06/18 10:28 | |
| 韓国で目元の整形手術した女性 常に「アッカン… | 06/18 17:04 | |
| 米ロ、シリアで平行線 溝埋まらず G8首脳会… | 06/18 08:32 | |
| アベノミクスは評価されたのか ロックアーンサ… | 01:15 | |
| 菅元首相が残した「時限爆弾」…諫早干拓、開門… | 06/18 09:39 | |
| 安愚楽牧場に1億円出資の女性「ロマン裏切られ… | 06/18 12:02 |
























