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新たな自分を発見!?モダンな銘仙着物で街歩きのニュース本文

01/29 14:08更新

 【とちぎ美人旅行・足利編】 
 日本最古の学校「足利学校」や国指定史跡「鑁阿寺(ばんなじ)」を有する栃木県足利市。足利学校と鑁阿寺の周辺道路は石畳で、市中心部の角を曲がると歴史情緒あふれる街並みが登場する。
 県内の女性向け観光地をめぐりたいと企画した連載の第1回にピッタリだ。水先案内人をお願いした市観光交流課の前川美帆さんから「足利銘仙を着て街を散策しましょう。ブーツを持ってきてください」との連絡を受けた。
 足利銘仙は織物の街・足利の中にあって、斬新なデザインと宣伝力で大正から昭和にかけて一大ブームを巻き起こしたヒット商品。最近、商工会議所や民間団体、市などが足利銘仙での街おこしに本腰を入れ始めた。22年9月には市民団体「AKG23(足利着物ガールズ)」も登場している。
 カラフルな色使いと、着物と帯で異なる柄を組み合わせて着こなす銘仙は“モノトーンと無地”を好む記者の目にも魅力的だ。しかし、着物といえばたまに浴衣を着る程度で、帯の締め付けと慣れないげたで四苦八苦。「果たして銘仙で散策などできるのだろうか…」。取材を前に一抹の不安がよぎった。
 ■あしかがスタイル
 鑁阿寺の近くにあるアンティーク着物の販売・喫茶「うさぎや」で着付けてもらう。うさぎやは約30着ある銘仙の着物の中から好みのものをレンタルできる。街歩きの途中で銘仙に着替えることも可能だ。
 記者は肘までのアームウオーマーとマフラーで防寒対策。前川さんは、襟元からタートルネックのセーターと防寒機能付き肌着をのぞかせている。そして2人とも足元はブーツ。
 「大衆着物の銘仙は格式張った決まりがなく、自由に楽しめるのが魅力」と前川さん。市の観光パンフレットでも「あしかがスタイル」と銘打ち、銘仙を自分流に着こなすことを提唱している。
 いざ、街歩き。取材当日は最高気温7度だったが、絹織物で暖かい銘仙に防寒対策をしたため、寒さは感じない。はき慣れたブーツで、足取りも軽い。石畳ですれ違った女性に声をかけられた。
 「あら銘仙。私も昔、着ていたの。今はこういう風に着るのね。すてきよ」
 ■楽しく学ぶ
 足利学校にちなみ「学舎のまち」を掲げる市は、多くの人に楽しく学んでもらおうと、足利学校での論語の素読体験など体験型観光に力を入れている。
 まずは、市中心部の「足利まちなか遊学館」に向かう。銘仙の端布を使った手織り体験ができる。平成23年4~12月の体験者数は約700人。22年度の倍近いといい、人気が高まっていることが分かる。
 初めて使う足踏み織機に戸惑うが、次第にテンポ良く織ることができる。20分ほどでオリジナルコースターが完成した。「持参した端布や布を織り込むこともできますよ」と、インストラクターの柏崎光子さん。
 次は足利学校から徒歩5分のガラス工房「スタジオ・ファースト」で、とんぼ玉作りを体験。ガラス作家の斎藤肇さんの指導で、好みの色のガラス棒をバーナーで溶かし、丸く整える。初体験ながら、想像以上のでき映えに大満足。
 手織り体験もそうだったが、銘仙が作業に差し障ることはなかった。絹織物ならではの軽さにくわえ「大衆着物として裾などを短めに作ってあるため」(前川さん)という。
 約5時間の街歩きを終えると、取材前の不安は消えていた。それどころか、感想を聞かれた記者の答えは、「また着たい!」。
 ■銘仙でモデル気分
 「銘仙を着るだけでテンションがあがり、街歩きが格段に楽しくなるという女性が多い」と、うさぎや店長の大竹麻実恵さん。前川さんも「女性の変身願望がかなうのが銘仙」と続ける。
 公私ともに写真は撮影専門の記者も、銘仙を着ると抵抗なくモデル気分を味わうことができた。“いつもの自分”ではない時間を楽しむには、銘仙はうってつけ。足利で新たな自分を探してみてはいかがだろう。
 豊富な観光資源を持ちながら、魅力度ランキングでは下位グループ常連の栃木県。女性の心に響けば、彼氏や家族を連れて観光にやってくるのはもはや常識となり、県内の各自治体で女性観光担当者が活躍している。そこで、宇都宮支局唯一の女性記者が各地の女性観光担当者と、心も体も“とちぎ美人”になるためのヒントを探す旅に出発する。